農研機構、生分解性農業資材のシンポジウムを3月8日に東京・秋葉原で開催

農研機構は、シンポジウム「野菜の生産に使う生分解資材~使い終わったら酵素処理ですぐに分解~」を2024年3月8日(金)に東京・秋葉原コンベンションホールにて開催する。参加費は無料。

出典:https://www.naro.go.jp/event/list/2024/02/161316.html

生分解性マルチを速やかに分解できる技術の開発を目指す


生分解性プラスチック製の農業用マルチフィルムは、作物を収穫した後に畑に鋤込めば土中の微生物によって分解される。そのため、使用済フィルムの回収や処理といった作業が必要なく、農業の担い手が急速に減っている日本では、少人数で広い畑を管理するために欠かせない資材になると考えられている。

今回開催されるシンポジウムでは、酵素処理による生分解性マルチフィルムの分解技術の開発を目的とした、生研支援センターのイノベーション創出強化研究推進事業の成果についての報告が行われる。

また、「グリーンな栽培体系への転換サポート」における省力化に資する技術を取り入れている実施団体協力のもと、生分解性プラスチックの特性や、生分解性マルチの利用状況、将来性についての話題が取り上げられるという。

詳細は以下のとおりだ。

午前の部|10:00~11:30
農業分野でのプラスチック排出削減と生分解性マルチの導入
(農林水産省農産局農業環境対策課 高木葉子氏)
葉洋菜栽培における生分解性マルチ利用による省力化の実証
(長野県佐久農業農村支援センター 林佳彦氏)
ポスターセッション1
「生分解性資材・およびこれら資材を利用した栽培事例の紹介」

午後の部|12:30~16:00
化学業界が取り組むGX -Sustainabilityに貢献するバイオプラスチック
(三菱ケミカルグループ株式会社 佐野浩氏)
生分解性プラスチックの分解を促進する酵素~その特徴と製品化に必要な技術
(農研機構農業環境研究部門 山下結香氏)
酵素パワーで生分解性マルチの分解促進
(農研機構農業環境研究部門 植田浩一氏)
かんしょ栽培における効果的な分解酵素の活用方法
(茨城県農業総合センター 人見拓哉氏)
スイートコーンの抑制栽培および2作1回施肥栽培における生分解性マルチと分解酵素の活用方法
(山梨県総合農業技術センター 馬場久美子氏)
ペーパーポット技術への生分解性プラスチックの活用
(日本甜菜製糖株式会社 中川卓也氏)
ポスターセッション2
「生分解性マルチフィルムと分解酵素を用いた野菜の生産」

開催概要


「野菜の生産に使う生分解資材~使い終わったら酵素処理ですぐに分解~」
日時:2024年3月8日(金) 10:00〜16:00
会場:秋葉原コンベンションホール (東京都千代田区外神田1丁目18-13 秋葉原ダイビル2F)
料金:無料
定員:150名
参加申込:https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=MBzgSGhzkUq9DL7Stxstr-LDZohQxqtHpHAvpdkH9mRUQjJSSFhaOVlHNUdQSTE3MFRKUklBMTZNRi4u
申込〆切:2024年2月29日(木)※定員に達し次第受付〆切


農研機構
https://www.naro.go.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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