農機具市場流通オープン化へ加速 DMM.comが中古農機販売「ファーマリー」の株式を51%取得

合同会社DMM.comは、株式会社ファーマリーの発行済み株式を2019年9月25日付で取得したことを発表。創業者2名(石、貝崎)が保有する一部および既存株主であるVC2社保有分全てを合わせたファーマリー発行済株式総数の51%を合同会社DMM.comが取得した。



株式取得の背景


ファーマリーは、中古農機流通事業を通じて、農業生産をより効率的にし、持続可能な農業の実現を目指している。
情報をオープンにし、スムーズな農機流通を創ることで、全国の生産者がより農業に専念できる環境作りに貢献したい考えだ。

DMM.comは、一次産業、レガシーな産業をアップデートしていくことで新しいビジネス、市場を開拓し続けている。
農業分野における農機具市場流通のオープン化に向けた同社の理念に賛同し、自社が保有するITインフラ、人材・ビジネスノウハウ・経営リソース、海外事業展開への支援などを通じて同社の成長に貢献できると考え、今回株式取得を決定した。


ファーマリー創業者石氏のコメント

「今回の提携を決めたのは、現在DMMが一次産業アップデート推進や、地方創生にリソースを割いて拡大しようとしており、農業分野に対しても我々と同様の課題を感じているなど、共感できる点が多かったのが大きいです。我々の事業には一定量の投資や時間が必要ですが、現時点で事業投資した先のビジョンまで戦略合意ができており、一緒にやっていくことでスピーディーに事業展開していけると考えています。

日本の農家さんは家業を継ぐ方たちが大半を占めます。農業という産業は力仕事が多く、機械の導入により効率化できる仕事も多いと認識しています。しかし、実際は廉価な農業器具の情報が少なく、苦労される方も多いのが現状です。我々は、農業の情報格差を無くし、中古流通を活かして農家さんの負担を軽くしていくことで、日本の農業を持続可能な産業として活性化に貢献できればと考えています。」


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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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