大麦若葉の栽培〜収穫・加工を最適化 4社共同でスマート農業実証プロジェクトがスタート

ベジタリア株式会社、株式会社東洋新薬、東洋新薬のグループ会社である株式会社東洋グリーンファーム、株式会社ゼンリンの4社で結成したコンソーシアムが、農林水産省が掲げる「スマート農業」の実現に向けた「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」に委託された。今後2年間で、青汁の主要な原料である大麦若葉の栽培に各種スマート農業技術を導入し、栽培~収穫、加工まで一貫した技術体系の構築を目指すという。センサーを活用した大麦栽培圃場の環境モニタリング、メッシュ気象を応用した大麦の最適収穫時期の予測、システム構築を担当する。

プロジェクト名は、「機能性食品素材加工工場を中核とした需要確定生産スマート農場クラスタの実証」。国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構の支援により実施される。


今回採択された実証課題では、天候変化に左右されないシステムの構築に取り組む。具体的には、大麦栽培地における環境データとメッシュ気象データを活用した収穫予測システムを構築し、この収穫予測を地図ナビゲーションシステムに取り込むことで、最適な収穫機器の配置や運搬ルートを算出し、収穫および工場稼働を最適化する。これにより、今まで露地栽培では難しいとされた天候に左右されやすい収穫時期や工場納期を最適化し、ジャストインタイム型の収穫コントロールおよび工場稼働の実現を目指す。

<参考URL>
ベジタリア株式会社
株式会社東洋新薬
株式会社ゼンリン

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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