玄米と白米の「糖質量」は同じ?なぜダイエットに玄米がいいの?【栄養士コラム】

栄養士の堀口泰子です。

「糖質は太りやすい?」という情報を度々目にします。そのことからも糖質や血糖値について関心を持つ人は多いのではないでしょうか。「糖質」は一見、ひとまとめで表現されがちですが、実は食品によって血糖値への影響が違います。

今回は、ダイエットのために摂取する方も多い「玄米」の糖質の特徴と、ダイエットや健康的な食生活に上手に活用するための情報をご紹介します。


白米と玄米の糖質量とその特徴は?


糖質が太りやすいと思われがちな理由に、血糖値が関係していることは周知のことでしょう。

食事から糖質を摂ると血糖値が上昇し、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血中の糖分を脂肪にかえてカラダに蓄える働きがあるため、血糖値の急上昇によってインスリンが過剰に分泌されると、カラダは体脂肪をため込みやすくなります。

しかし、血糖値が緩やかに上昇し、過剰に摂取することがなければ、糖質は生命維持や活動のために利用される重要な栄養素です。

また、同じ糖質でもショ糖、乳糖、麦芽糖といった2つの分子からなる二糖類は、消化吸収が早い特徴があります。ショ糖は砂糖の主成分ですが、ブドウ糖と果糖の2つの分子からできており、肝臓で中性脂肪に変換されやすい特徴があります。

一方、お米などのでんぷんは多糖類といって、たくさんの分子が鎖状に繋がっています。消化によってその鎖を切りながら分解するため、消化吸収の速度が遅く、血糖値の上昇は緩やかです。中性脂肪に変換しやすい果糖を含まないことも大きな特徴です。

このように、同じ糖質でも血糖値に及ぼす影響が違うことを理解しておくことが大切です。


その上で、白米と玄米の糖質量を確認してみましょう。

糖質量は、玄米が51.3g、白米が53.4gとなり、玄米のエネルギー量と糖質量は白米よりも少ないことがわかります。 


しかし、その差は意外と僅かですね。では、なぜ玄米がダイエットによいといわれているのでしょう。

玄米は低GI値食品


同じ糖質量の食品でも、血糖値の上昇速度に違いがあります。さらに食物繊維の量により、血糖値が急激に上昇するものと、おだやかに上昇するものがあるということがわかっています。

GI値(グリセミック・インデックス)もその判断材料のひとつです。

※GI(Glycemic Index):血糖値の上がりやすさを知る指標のひとつ。ブドウ糖50gを摂取した時の血糖値の上昇率に対して、50gの糖質を含む対象食品を摂取したときの血糖値の上昇率を数値化したもの。GI値が低ければ、食後血糖値の急上昇を防ぐことができ、インスリンの分泌量が抑えられる。グルコースを100とした場合、高GI食品が70以上、中GI食品が56~69、低GI食品が55以下と定義されている。

玄米は低GI食品に分類されます。その点からも、血糖値の上昇が緩やかな食品といえます。

その他に比較的GI値が低い食品として、肉や魚以外に、そば、押麦、葉物野菜、キノコ類、豆類、海藻類、乳製品などがあります。低GI食品と組み合わせて食べると食事全体のGI値が下がることもわかっています。ごはんに納豆を組み合わせて食べるなど、低GI食品を上手に取り入れてみるとよいでしょう。

その意味でも主食に玄米を食べることで、ダイエットや健康な体づくりを習慣化しやすくなりますね。また、血糖値の上昇を緩やかにするために、早食いをしないでよく噛んでゆっくり食べたり、野菜から食べるなど、食べ方も工夫したいですね。

玄米は食物繊維を多く含む


炭水化物は糖質と全く同じもののようにとらえられがちですが、それは少し違います。炭水化物は糖質に食物繊維を合わせたものを指します。

食物繊維は水溶性と不溶性があり、血糖値の上昇を緩やかにしたり、腸のお掃除役となって腸内環境を整えます。食物繊維は野菜だけでなく、穀類、豆類にも多く含まれています。


また、お米は「レジスタントスターチ」という難消化性でんぷんも含みます。人の小腸では消化吸収されず、大腸まで届くでんぷんのことで、水溶性と不溶性の食物繊維の両方の特徴を持っています。レジスタントスターチは、炊飯したごはんが一度冷めることによって増えることがわかっています。

日本人の食物繊維の摂取目標量は18歳〜64歳で男性21g以上、女性18g以上、65歳以上は男性20g以上、女性17g以上です。実際の摂取状況はいずれも不足しており、特に日本人はお米から食物繊維を摂取する割合が多いため、お米を控えるとさら摂取量は不足することになります。

また、炭水化物を極端に制限すると肉や魚などのおかずを過剰に摂取し、タンパク質や脂質を摂りすぎてしまう傾向にあります。ダイエットや健康づくりのために、食物繊維を意識して摂ることは大切です。

主食として食べるお米の食物繊維は大きな役割りを果たしてくれそうですね。

いかがでしたか? 食べ方や献立を楽しみながら美味しく玄米を活用してみてください。


文部化科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
日本人の食事摂取基準(2020 年版)(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査報告」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/h30-houkoku_00001.html

堀口泰子
栄養士、健康・食育シニアマスター食アスリートシニアインストラクター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/

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玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」も選ぶことができ、家族みんなにあんしんなお米です。

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  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
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    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
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    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。