何だかだるい春の不調、原因と積極的にとりたい食べ物は?

栄養士の堀口泰子です。

春先はなんとなく体調がよくない気がする……そんなことを感じた経験はありませんか? この季節は気候や生活環境により、体調に影響が起こりやすい傾向があります。

そこで、春先に不調を感じやすい原因と食事のポイントについてご紹介します。

春先に体調不良が起こりやすいのはなぜ?



春は日中の暖かさに比べ、朝晩の気温が低い日が多いですね。寒暖差が大きい上に、移動性の高気圧と低気圧が交互に通過することで短い周期で天気が変わり、気圧の変動も大きくなります。

このような気候の変化に対応するため、交感神経が優位に働きます。交感神経は末梢血管を収縮させたり、消化を抑制するなどの役割があり、身体は緊張状態になります。

自律神経のバランスが崩れてオンとオフのスイッチが上手く機能できなくなると、緊張状態が続くので、疲れが取れない、寝つきが悪くなる、免疫力の低下、頭痛、肩凝り、便秘などの不調が起こりやすいのです。

また、春先は進学、就職、異動など、生活環境の変化により、緊張やストレスを感じることが多く、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

さらに気圧の変化に敏感な方は、脳への情報が過剰に伝わることで、頭痛やめまい、関節の痛みなどの不調が増えます。

そして、今や日本人のおよそ4人に1人と言われている花粉症も、自律神経を乱す原因のひとつです。アレルギー症状によって免疫機能が過剰に活動している状態になるため、体力を消耗し、倦怠感や眠気が起こります。

このように、日本の春先は不調が起こるさまざまな原因が重なる季節なのです。

春先を元気に過ごす食事のポイント



① 朝食にお米を食べる


自律神経のバランスは交感神経と副交感神経の両方が状況に応じてオンとオフに切り替わることが必要です。

朝食は体が活動するスイッチとなります。特によく噛める食材を食べると胃腸の活動を促すので身体が目覚めやすいです。その点から、朝食の主食にはよく噛めるお米がおすすめです。

② 食物繊維で腸内環境を整える


腸内には多くの神経細胞が集まっていて、脳機能とも深く関係しています。ストレスを感じたり、自律神経が乱れると、腸内環境が影響を受けます。さらに、身体全体の免疫細胞の7割が腸内に存在すると考えられていて、腸内細菌のバランスがよいと、免疫細胞が活性化します。

つまり、腸内環境を整えることが脳神経や免疫力を正常に機能する助けとなるので、自律神経のバランスや花粉症などから起こる不調の改善に繋がるのです。

腸を元気な状態にするためには善玉菌のえさとなる食物繊維を毎日しっかり摂ることが必要です。

食物繊維が多い玄米や豆製品、発酵食品の味噌や納豆、ぬか漬け、キムチなど、積極的に食べたいですね。

③ 質の良い睡眠をつくる食材を摂取する


睡眠と自律神経は相互関係にあるので、寝不足が続くと自律神経が乱れる原因となります。逆に質のよい睡眠をとることで自律神経のバランスを整える助けとなるのです。

睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンはたんぱく質に含まれるトリプトファンから幸せホルモン(セロトニン)を経て作られます。トリプトファンがメラトニンに変化するまでに14〜16時間かかると言われています。

就寝時刻までに身体が睡眠ホルモンを準備するには、朝食にトリプトファンをしっかり摂る必要があるのです。トリプトファンは大豆、納豆、乳製品、ナッツ、米に含まれています。

また、神経伝達物質として働き、交感神経が強く働きすぎることを抑え、緊張やストレスの緩和の助けが期待できるとされているGABAは玄米、特に発芽玄米に多く含まれています。

そこで注目したいのが「玄米」です。玄米は、食物繊維が多く、よく噛めます。トリプトファンやGABAを摂取することができ、毎日の食習慣として取り入れるのに便利そうです。

このほかに自律神経の働きを助けるビタミンB群やC、神経伝達物質をつくるたんぱく質などバランスのよい食事を取り入れることが大切です。

玄米や発芽玄米に具だくさんみそ汁と納豆などを朝食に食べる習慣をスタートしてみてはいかがでしょうか。


いかがでしたか、栄養はそれぞれが助けあってその力を発揮します。バランスのよい食事は毎日手軽にできることから実践してみてください。新年度を元気過ごすためにお役立ていただければうれしいです。

堀口泰子
栄養士。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。健康食育事業やアスリートサポートに従事。健康的で美味しく食べる食事術を伝える。講演、栄養指導、コラム執筆、レシピ、商品開発、料理講師など幅広く活動。離乳食から介護予防まで様々な食育活動のなかで、健康に役立つお米の食べ方を紹介。スポーツの現場ではジュニア育成と競技力向上ための心と体の成長に注力している。
HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
 

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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