シグニファイジャパン、植物育成用LED照明「フィリップス グリーンパワーLED インターライティング」をハウス園芸に本格導入

シグニファイジャパン合同会社は、植物育成用LED照明「フィリップスグリーンパワーLEDインターライティング」の本格導入を、株式会社富山環境整備が取り組むハウス園芸事業で開始した。

シグニファイジャパンでは「生産量を安定・向上させる照明ソリューションを用いて、富山県農業の課題であった日射量不足を改善する」としており、本格導入を通じ、生産者の負担軽減と地域貢献を目指す考えだ。


シグニファイジャパン合同会社は、オランダ・アイントホーフェンに本拠を置くシグニファイの日本法人だ。シグニファイは、業務用および一般消費者向けの照明機器開発メーカーで、IoTを活用した分野においては世界最大手を誇る。世界70か国以上で事業活動を展開しており、従業員数は世界全体で約32,000人を擁する大手企業だ。

植物育成用LED照明「フィリップスグリーンパワーLEDインターライティング」


「フィリップスグリーンパワーLEDインターライティング」は、ハイワイヤー(多段栽培)方式の樹間に照明を設置し、植物生育促進光を作物の最も重要な部分に集中して当てる照明システムだ。


システム効率3.0μmol/Jのインターライティングモジュール(温室補光用株元直接照射)を採用しているため、低いエネルギーコストで収穫量を上げることができるほか、連結接続による簡単な設置や自由な高さ調節を可能としている。

フルーツトマトの冬季収穫量が約40%も増加


インターライティング(温室補光用株元直接照射)とは、日光が当たりにくい樹間や中間層にも光を与える周年生産に最も適したLEDモジュールで、日照時間が短い冬の時期でも作物が育つよう開発された。

富山環境整備では2001年にハウス園芸事業を開始し、当初は自然光のみで栽培を行っていたが、11月から2月にかけての曇天や降雪による日射量不足を栽培の課題としてきた。そこで、2017年にインターライティングを試験導入し、2019年秋は栽培面積を合計1.8haに拡大。検証を継続した結果、フルーツトマトの冬季収穫量が前年比で約40%も増加したという。

富山環境整備でハウス園芸を管理している山藤正智氏はシグニファイジャパンのサービスについて、
「世界有数の実績と知見をお持ちであることに魅力を感じました。販売して終わりでなく、アフターフォローもしっかりされていることはとても心強いです。」
とコメントしている。

富山環境整備 アグリ事業部 技術開発課 課長 山藤 正智 氏富山環境整備でアグリ事業部技術開発課長を務める山藤正智氏


シグニファイジャパン合同会社
https://www.signify.com/ja-jp
株式会社富山環境整備
https://www.tks-co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
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    北島芙有子
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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