広島県が「ひろしま型スマート農業プロジェクト」の参加企業を募集中

広島県は、スマート農業技術を活用して、農業従事者や耕地面積の減少など県内農業が抱える課題を解決するプロジェクト「ひろしま型スマート農業プロジェクト」に参加する企業を募集している。応募締切は2021年4月19日(月)まで。

「ひろしま型スマート農業プロジェクト」は、スマート農業技術を保有する全国の企業等を対象にアイデアや技術を募集して、中山間地域が大半を占めるという広島県農業に新たな農業経営モデルを構築する実証プロジェクトである。


収益性の高い経営モデルを構築するアイデアや技術を募集


広島県が実施してきた、新たな価値やサービスが沸き起こるイノベーション・エコシステムの構築に向けた取り組み「ひろしまサンドボックス」。今回のプロジェクトは、その一環として行われる。

プロジェクト実施に当たっては、効果的な取り組みを行うため、県があらかじめ6つの募集テーマを設定。募集テーマで提示した課題に対し、全体もしくはその一部を解決する技術やアイデアを持つ企業を募集している。

「ひろしま型スマート農業プロジェクト」の概要および募集テーマは以下の通り。

プロジェクトの概要

1.実証開始から最長3年を目途に経営モデルを確立。
2.県内産地を実証フィールドにデータの収集と技術のカスタマイズを実施。
3.確立された経営モデルは成果発表会を実施した後、県内に普及。
4.令和3年度は3プロジェクトを開始。
5.令和4年度に3プロジェクト、令和5年度に3プロジェクトを新たに追加予定。
6.1プロジェクト当たり、初年度2000万円、2年目・3年目各1000万円程度の委託費を想定。

募集テーマ

1.ほうれんそう等軟弱野菜の栽培から販売までの効率的な一貫体系の構築
2.トマトの栽培から販売までの効率的な一貫体系の構築
3.カット用青ねぎ等加工業務向け露地野菜の効率的な一貫体系の構築
4.ぶどうの大規模経営の実現に向けた効率的な作業体系の構築
5.レモン等の大規模経営の実現に向けた収穫から販売までの改善
6.中山間地域における100ヘクタール規模の水稲栽培の実現に向けた効率的な作業体系の構築


プロジェクトに対しての支援内容

1.材料費、交通費などの必要経費を最大4000万円まで支援
2.スマート農業による経営改善を行う農業経営者の圃場を提供
3.農業技術指導所の指導員が実証実験のアドバイスやデータ収集を支援
4.栽培技術や経営モデル構築などに必要なアドバイザーを派遣
5.実証実験によって確立した経営モデルやスマート農業技術の県内への普及を支援
6.実証フィールドでの試験などに必要なサテライトオフィスの設置を支援

設定した6つの募集テーマからプロジェクトテーマとして絞り込み、4月28日からはプロジェクト計画書の募集を開始。その中で優秀なもの3つ程度をプロジェクトとして決定する。

募集スケジュール
・アイデア・技術の募集一次締め切り
2021年4月19日(月)
・プロジェクトテーマの決定
2021年4月28日(水)
・プロジェクト計画書の募集
2021年4月28日(水)~2021年5月19日(水)
・プロジェクトの決定
2021年5月31日(月)

広島県令和3年度ひろしま型スマート農業推進事業に係る参加企業(アイデア・技術)の募集について
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/82/sumano-adia.html
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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