近畿大学、ICTを用いて栽培された摘果メロンを動物の食事に活用

近畿大学農学部は、和歌山県西牟婁郡白浜町の動物園「アドベンチャーワールド」と共同で、最新のICT技術を用いた「なら近大農法」で生産された摘果メロンを動物の食事として有効活用する取り組みを開始した。


「なら近大農法」は、土壌センサーと日照センサーを連動した装置を使用して、農作物の成長に必要な水分や肥料を自動で供給する「完全自動化肥培管理システム」を導入した施設園芸向けのICT農法。

スマートフォン等のデバイスを利用して、収集・蓄積した栽培管理データを遠隔から管理しているほか、温度センサーと連動して動く自動巻き上げ機を使用して、ハウス内の温度を一定に保っている。

500キロ以上の摘果メロンを無償で提供


今回の取り組みは、近畿大学とアドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズが希少動物の繁殖等に関する共同研究を目的に締結した産学連携協定の一環で開始されたもの。

取り組みでは、アドベンチャーワールドで飼育されているゾウやサルなど果物を好んで食べる動物を対象に、500~1000キログラムの摘果メロンが無償で提供された。


近畿大学農学部
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/
「なら近大農法」
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/research-and-education/pickup/sdgs/2019/07/017258.html
アドベンチャーワールド
https://www.aws-s.com/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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