ヤマガタデザインとバイオシード、化成肥料に代わる資材の共同開発に着手

有機農業を実践するヤマガタデザインアグリ株式会社とバイオスティミュラント資材の開発などを手がけるバイオシードテクノロジーズ株式会社は、化学肥料に代わる代替資材の開発・販売に共同で取り組む戦略パートナーシップ契約を締結した。

(左)ヤマガタデザインアグリ代表の山中氏とバイオシードテクノロジーズ代表の広瀬氏。
(右)バイオシードテクノロジーズが提供する農業資材

化成肥料に頼らない農業生産をサポート


今回の戦略パートナーシップ契約は、肥料価格の高騰や気候変動の影響など、昨今の日本の農業を取り巻く環境の変化を受け締結されたもの。

参考資料:肥料原料価格の海外市況の推移と主な輸入先。日本は化成肥料の原料のほぼすべてを輸入に頼っている。

参考資料:大雨や猛暑日の変化。非生物的ストレスの増加による農作物への悪影響が懸念されている。

取り組みでは、両社が保有する知見とネットワークを活用し、窒素やりん酸などを多く含む「汚泥発酵肥料」、短期間で高い土壌改良効果が見込める「廃菌床堆肥」、非生物的ストレスによる収量減少を軽減する「バイオスティミュラント資材」の3つを販売していく。

バイオシードテクノロジーズの農業資材を使用して栽培したトウモロコシ(岐阜)。
今年の低温、高温、大雨の影響下でも第2果まで収穫できた。

両社は、今回の戦略パートナーシップ契約を通じ、肥料価格の高騰や気候変動の影響に対応した新たな栽培体系を確立することで、環境負荷の少ない農業生産への移行を後押したい考えだ。


ヤマガタデザインアグリ株式会社
https://www.yamagata-design.com/
バイオシードテクノロジーズ株式会社
https://bioseed.co.jp/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便