農業資材マッチングサービス「AGMIRU」でボッシュの「Plantect」販売スタート

2019年8月、ボッシュ株式会社とソフトバンク・テクノロジー株式会社が協業し、環境モニタリングとAIによる病害予測機能で構成されるハウス栽培向け農業ソリューション 「Plantect(プランテクト)」の販売を農業資材のマッチングサービス「AGMIRU(アグミル)でスタートさせた。

Plantectの温度湿度センサー

ハウス栽培向け農業ソリューション 「Plantect(プランテクト)」


Plantectは、ハウス栽培向けの環境モニタリングとAI を活用した病害予測サービスを組み合わせたボッシュの農業向けサービスだ。2017年8月の発売以来、順調に国内におけるハウス内環境モニタリングサービスの需要を創出し続けている。

独自に開発した温度湿度センサーやCO2センサー、日射センサーを用いて、すべての栽培作物を対象にハウス内環境の見える化を実現。灰色かび病、葉かび病などトマトの病害リスクを92%の精度で予測する。2019年4月には予測病害の種類を拡大し、うどんこ病への対応をスタート。同9月2日からは、きゅうりやイチゴに発生する病害へも対応していく予定だ。

同年6月には、1か月単位での利用が可能になる”使いたい時だけプラン”を追加し、ユーザーニーズに応えるプランの見直しも行った。

翌7月には、今冬に予定している韓国市場への進出に先立ち、K-FARM 2019 “Agriculture is the key to the future”にも出展。

デモ機の展示や販売パートナーとの商談窓口を設置し、日本での事例紹介やコンセプトムービーの放映など、韓国市場へ向けた初の情報提供の場を設けた。スマート農業へ関心が高まる韓国でのニーズは高く、期間中はのべ1,000人の来場者がブースを訪れた。

農業資材のマッチングサービス「AGMIRU(アグミル)」


AGMIRUはソフトバンク・テクノロジー株式会社が運営する農業資材のマッチングサービスだ。

2017年に誕生したAGMIRUは、2019年8月末に農業の進化を通じた日本の自然や文化・人々の交流を実現するポータルサイトとしてリニューアルし、現在の会員登録数は約4,800件を数える。

新しいAGMIRUはオープンイノベーションとデータを活用し、消費者と生産者の食を通じた想いの交流や購入ができ、資材購入では生産、販売、流通、会計までを一元管理している。

2016年11月29日に農林水産省がスタートさせた、資材、流通、研究の見える化を実現したウェブサイト「まるみえアグリ」では、資材部門をAGMIRU(アグミル)が担っている。

Plantect(プランテクト)×AGMIRU(アグミル)

今回の協業は、農業資材におけるICT分野製品の認知拡大、及びスマート農業化の促進が目的で、ICT資材を牽引するPlantectをAGMIRU上で販売することで、「農業におけるICT製品のさらなる普及と、スマート農業がもたらす効果の認知度向上を目指す」としている。

ボッシュ社では、AGMIRUのリニューアル記念として、AGMIRUでPlantectを購入したユーザーを対象にした、限定100台の特別価格キャンペーンを実施する。ICT製品が農業にもたらす価値をより多くの生産者に届け、さらなる販売数拡大を目指す考えだ。

<参考リンク>
ボッシュ株式会社
ソフトバンク・テクノロジー株式会社
Plantect
AGMIRU
AGMIRU Plantect特設ページ
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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