AI水田雑草診断アプリ「MagicScout」に水稲の病害虫診断機能が追加

バイエルクロップサイエンス株式会社は、AIで水田の雑草を診断するスマートフォン向けの無料アプリ「MagicScout(マジックスカウト)」に、水稲の病害虫を診断する機能を追加した。日本全国の水稲の病害虫に対応していて、オフライン環境での診断も可能となっている。


診断範囲を水稲の害虫・病害へ拡大


バイエルクロップサイエンスは、農薬、種子の分野で世界をリードするドイツ・バイエル社のクロップサイエンス部門に属する企業。日本における農業関連事業を展開し、ドローンをはじめとするデジタルソリューションの開発・提供を行っている。  

「MagicScout」は、ドイツのバイエル社が開発した水田雑草診断専用のスマートフォンアプリ。AI技術により水田雑草の60%程度に相当する27種類の診断が可能で、iOS(11.3以降)とAndroid(5.0以降)の両方に対応している。

今回追加したのは、水田の害虫・病害の写真を撮影して診断結果を確認し、その特徴などを詳細情報ページで確認することができる機能。診断結果は、撮影場所の位置情報とともに地図に記録される。


事前にアプリのカメラ設定でAIモデルをダウンロードしておけば、インターネットへの接続がない環境下でも診断が可能。

今後は、水稲だけでなくさまざまな作物へ範囲を拡大し、さらなる利便性の向上と雑草・病害虫の診断を通じた効率的な作物保護をサポートしていく予定だ。

バイエルクロップサイエンス株式会社
https://cropscience.bayer.jp/ja/home/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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