長野県最大級のソーラーシェアリング発電所「野辺山営農ソーラー」が誕生

生活クラブ事業連合生活協同組合連合会は 、長野県最大級となる「野辺山営農ソーラー」の見学会と落成式を2023年10月23日(月)に開催した。

当日は、長野県副知事の関昇一郎氏や南牧村村長の大村公之助氏をはじめ関係者約100名が参加。落成式では、敷地に隣接した別荘を活用し、地域の農業・文化・自然が集まるコミュニティ施設「野辺山ヌーヴォー構想(仮称)」の計画も発表された。


ほうれんそうの記念収穫

生活クラブは、21都道府県、33の地域生協で組織されている生活協同組合。組合員数は約42万人で、生産から廃棄に至るまで、安全や健康に配慮した品物の共同購入活動を通じ、持続可能な生活スタイルを実践している。

約300世帯の電力を供給


「野辺山営農ソーラー」は、野辺山営農ソーラー株式会社が運営するソーラーシェアリング発電所。3万1863平米の敷地内に約3000枚のソーラーパネルが設置されている。定格出力は1500kW(モジュール容量1611.3kW)で、約300世帯が1年間で使用する電力を供給可能だという。

発電された電力は、中部電力パワーグリッドの送電線を通じ「生活クラブでんき」に全量を売電。今後は、ソーラーパネルの下に56棟の農業用ハウスを建設し、ほうれんそうや花き類などを栽培していく予定とのこと。

また、「野辺山ヌーヴォー構想(仮称)」は、「野辺山営農ソーラー」のある地域の資源(農業、文化、自然)を活用し、人々が集まる地域交流拠点をつくるもの。敷地に隣接している別荘を活用してカフェの運営やキャンプ場宿泊施設の展開、ソーラーシェアリングでの農業(収穫)体験など、地域の人が集まる場所づくりを目指す。

別荘内観


生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
https://seikatsuclub.coop/
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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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