サグリとTOWING、高機能バイオ炭を活用し、農業の脱炭素化に向けた実証を開始

サグリ株式会社は、野村證券株式会社と野村ファーム北海道株式会社の協力のもと、株式会社TOWINGと共同で農業分野の脱炭素に関する実証を北海道で開始した。


バイオ炭散布による生産性向上効果を検証


サグリ株式会社は、衛星データとAI技術を活用して「農地の見える化で価値を創造する」というミッションのもと、環境問題や社会問題の課題解決を目指している。

株式会社TOWINGは、名古屋大学発のインパクトスタートアップで、地域の未利用バイオマスの炭化物に土壌由来の微生物群を効率的に選別・培養する技術を用いて実現した、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の開発・販売を行っている。

今回の取り組みは、野村ファーム北海道の農地の一角に、TOWINGが開発した「宙炭」を散布し、化学肥料の大半を有機肥料に転換する農法の実証を行うというもの。バイオ炭の農地施用は、土壌への炭素貯留効果があることから、カーボン・クレジット制度の活用にも取り組む。

野村ファーム北海道の農地に宙炭を散布して耕す様子

サグリは、衛星データとAI技術を活用したソリューションを提供し、宙炭散布後の土質改善による環境負荷軽減効果と収量等の生産性向上効果の検証を行うとしている。

実証概要
実証場所:野村ファーム北海道所有農地(北海道江別市江別太)
実証面積:約2400平方メートル
品目:スイートコーン 、かぼちゃ
実証開始日 :2024年6月8日
農産物収穫予定 :2024年9月上旬(スイートコーン)・9月中旬(かぼちゃ)


サグリ株式会社
https://sagri.tokyo/

株式会社TOWING
https://towing.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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