農業と発電事業を両立させるソーラーシェアリングメンテナンスサービスが登場

juwi(ユーイ)自然電力オペレーション株式会社と千葉エコ・エネルギー株式会社は共同で、ソーラーシェアリングの新サービス「農業を応援するオーダーメイドメンテナンスサービス」を開始した。


農業収入に加えて継続的な売電収入を見込めるソーラーシェアリングは、農業とともに発電事業も行うため、持続可能な営農モデルとして農業人口の減少の防止、耕作放棄地の再生といった地域の課題解決に繋がると期待されている。

「農業を応援するオーダーメイドメンテナンスサービス」では、両社が持つ自然エネルギー発電事業全般やソーラーシェアリングの農業支援などのこれまでの実績を活用して、ソーラーシェアリングに興味を持っている事業者・営農希望者・投資家のマッチング、資金調達、事業支援、O&Mなど、初期段階からソーラーシェアリングを実施するまでのすべての過程に携わりフォローをする。


現状、ソーラーシェアリングを開始するためには、都道府県知事または指定市町村の長から農地転用許可を受けなければならないが、2017年3月時点での新規農地転用許可が全国で1,182件、面積にして330.9ヘクタールと、あまり芳しい状況ではない。農地転用許可が得られにくい理由のひとつとして、ソーラーシェアリングが認められるためには発電しながら営農が成り立つことが条件でありながら、両方のノウハウや経験を備えている事業者が少ないことが挙げられる。

同サービスの登場で、発電事業のノウハウや経験がない農業事業者でもソーラーシェアリング事業を始めやすくなるかもしれない。

<参考URL>
juwi(ユーイ)自然電力オペレーション株式会社
自然電力株式会社

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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