意外? 研修生が農作業以外にしていること【目指せレモン農家! 槇紗加の農業奮闘記 第4回】

こんにちは! レモン農家を目指し、神奈川県小田原市の矢郷農園で農業研修中の槇 紗加(まき さやか)です。

第4回では、研修生の私が農業生産以外に行っている仕事についてご紹介します。


農業と聞くと、収穫や草刈りなど農作物を生産するための“農作業”をイメージされる方が多いのではないでしょうか。

実際には、お金の管理、販売先の確保、梱包作業、マーケティング業務、加工など農作業以外にしなければならないことがたくさんあるのが現状です。特に小規模経営で農園を運営している場合、1人でさまざまなジャンルの業務をこなさなければなりません。

私は研修終了後に独立という形で新規就農する予定なので、将来的に上記の業務を行う形となります。研修生である今の時期から準備しておくために、現在はホームページ作成や加工品の製造など農作業以外にもさまざまな業務を経験させていただいています。これらの業務は、雨の日などを利用して平日の業務時間に行っています。

ここからは、実際に私が行っている農作業以外の業務について詳しくご紹介していきます。

ホームページ作成などのインターネット業務


私自身、学生時代にさまざまなIT企業でインターンをしていた関係で知識があったこともあり、研修先である矢郷農園のホームページ作成をさせていただくことになりました。

当時、矢郷農園では全国放送のテレビなどさまざまなメディアに露出していたにも関わらず、ホームページが無くインターネット上に受け皿が無い状態でした。そのため、テレビを見て矢郷農園のことを知り、みかんやキウイフルーツを食べたい! と思ってくださったお客様がいても、購入の仕方がわからず手に入れることができなかったのです。

この課題を解決するためには、インターネット上で気軽に矢郷農園の果物が買えるECサイト機能の付いたホームページが必要だと思い、BASEというツールを活用して作成してみることにしました。

▲実際に作成した矢郷農園のホームページ
ホームページを作成した結果、北海道など地方のお客様に果物を食べてもらえる機会が増えたり、飲食店からお問い合わせをいただいて果物を卸すことになったりとさまざまな場面で活用することができています。私自身も、将来農園を開いた時にどのような手順でホームページを開設したらよいのか事前に手順を知ることができ、とても良い機会となりました。

ホームページの他にも、SNSの開設やPOPの作成といったデザインに関することなど、色々なことにチャレンジさせていただき、経験値を少しずつ上げることができています。今後は、矢郷農園だけでなく周りの農家さんのインターネット業務なども手伝っていけたらなと思っています。

加工品の製造


▲矢郷農園で作っている加工品の一部
矢郷農園では自社で加工所を持っており、一部の加工品を手作りしています。雨の日は外で農作業をすることができないため、室内作業である加工品の製造作業を行うことが多いです。

実際に加工していくなかで、規格外品のロスを減らすことやファンを増やすことにつながるなどさまざまな効果があることを知り、改めて加工品の価値を感じることができました。

単に加工品を作るだけでなく、衛生管理について学んだり、商品のリニューアルについて話し合いをしたりと幅広いことを経験できており、とても勉強になっています。私も農業研修をはじめるまでは加工は視野に入れていませんでしたが、実際に経験する中で将来的に加工品の製造も行おうと考え始めています。

他にもいろいろ……


上記の他にも、農作業以外の業務は多岐にわたります。果物を袋に詰める梱包作業や、小屋の改築なども自分たちで行います。

タイミングが合えば、マルシェなどのイベントのお手伝いをすることも。昨年は、浴衣を着て夏のマルシェに参加しました。

▲夏のマルシェの様子
畑で農作業をするだけでなく、このようなイベントに参加することで地域の人と知り合うことができ、また新たなイベントに呼んでいただいたりと繋がりを広げることができています。

来年の独立までに、農作業だけでなく幅広い業務も引き続き積極的に行い、将来のための学びにつなげていきたいと思っています。

第4回のコラムでは、農作業以外に行っている業務についてご紹介しました。百のことができるから「百姓」などと言われていますが、実際に農家は農作業だけでなく非常に多くの仕事をこなしています。

農園によって出荷形態などが異なるため仕事の内容は変わってくるので、これから研修をはじめたいという方は、自分が将来どんな形で農園を開きたいかしっかり考えてから、それについて学べる農園を研修先に選ぶのが良いのではないでしょうか。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。暑い日が続きますが、農業をされているみなさんは、無理せずこまめに休憩をとって熱中症にならないようお気をつけください……! それでは、次回のコラムもお楽しみに♪


矢郷農園 ホームページ
https://www.yagou-nouen.com/
槇 紗加Twitter
@maru_nougyo

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WRITER LIST

  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。