ついに農園を開園! どうやって農地を取得した?【目指せレモン農家! 槇紗加の農業奮闘記 第7回】

こんにちは! 小田原市のレモン農家、槇 紗加(まき さやか)です。


以前のコラムから間が空いてしまいましたが、実はとても忙しく過ごしておりました。というのも、2023年5月、就農を目指してから約2年にして、ついに自分の農園を持つことができたからです!

新しく開いた農園の屋号は「はれやか農園」! 農園に関わるすべての人がはれやかな気分になるように、という想いを込めて命名しました。


新規就農早々に交通事故を起こして軽トラが廃車になるなどトラブル続きの毎日ですが(笑)、自分の育てた果物を食べて美味しいと喜んでもらえることがとっても嬉しくて、毎日頑張ることができています。


今回のコラムでは、独立するにあたりどうやって農地を取得したか、農地を見つける方法についてお話ししていきます。

農家になるなら、まずは農地が必要!


農作物を育てる基盤として無くてはならないものといえば「農地」ですよね。新規就農をするために必要なものはさまざまですが、農地がなくては何も始まりません。

農地といっても、傾斜地や田んぼなど種類はさまざま。自分が何を育てたいかしっかり考えてから、その作物に合った農地を選びましょう。

私の場合、レモンやみかん、オレンジなどの柑橘類を育てたかったので水はけの良い傾斜地や段々畑が多い地域で農地を探しました。

農地を見つけるための方法


ここからは、農地を見つけるための方法をご紹介していきます。

ここでご紹介するのはあくまで私個人の例ですので、いろんな人に話を聞きながら自分に合った方法を選んでみてください。

(1)研修先に相談してみる


まずは、研修先に相談してみることから始めましょう。個人で師匠を見つけたり、農業大学校に通ったりと研修の方法は人によってさまざまだと思いますが、必ず相談した方が良いと思います。

育てたい作物に適した条件の畑を一緒に考えてもらうことで、将来的に効率よく美味しい農作物が育つことに繋がります。

また、就農希望の地域で個人的に栽培を指導してくださる方を見つけている場合、その地域の農家さんや地主さんとマッチングしてくれる可能性があります。

まずは、自分1人で行動せず、身近にいる頼れる人に相談しましょう。

(2)就農したい地域の農家さんや地主さんに相談してみる


次は、就農希望の地域で農業をされている方やその地域の地主さんに相談する方法です。

その地域の農園で研修している場合は師匠に相談すれば良いのですが、農業大学校に通っていたり研修無しで飛び込みで就農しようとしていたりする場合は、地域の農家さんや地主さんに相談する必要があります。

私も、師匠を頼ったことはもちろんですが、地域の農家さんにも助けていただきながら農地を見つけることができました。

以前の記事でもお話ししましたが、いきなり地域の人と仲良くなるのは難しいと思います。そこで、地域の清掃イベントなどに参加してみるのをおすすめします。


例えば、私が就農したいと考えている小田原市片浦地区では農道を整備する地域の農家による団体「(土地)改良区」というものがあります。師匠に誘っていただき、この改良区の活動に参加したところ、さまざまな世代の方々とたっぷり会話をすることができました。
農業未経験でも農家になれる? 新規就農の方法とは【目指せレモン農家! 槇紗加の農業奮闘記 第2回】より)

(3)農政課・農業委員会に行って相談してみる


次に、市町村の農政課・農業委員会に行って相談してみる方法です。農業委員会には、貸したい・借りたい人をマッチングするためのリストが用意されています。

師匠や就農したい地域の農家さんを見つけるのが難しく、ハードルが高い……という方は、まずは行政の力を借りるのも手です。市役所に行って話を聞いてみましょう。

また、都道府県ごとに用意されている農業大学校も農地の情報を持っている可能性があるので相談してみても良いかもしれません。

ただし、行政が持っているリストには良い条件の畑が多く載っているわけではないので、リストの情報だけに頼るのではなく、自分の足で一次情報を取りに行くことをおすすめします。

農地を借りる際に気をつけたいこと


農地を探すのに苦戦している人ほど、農地を見つけた瞬間に借りてしまうことがありますが、必ず事前に畑に足を踏み入れて条件を確認するようにしましょう。

一度借りた畑は無責任に放置できません。日当たりや風向き、傾斜、運搬の導線、水はけなど、自分の目で確かめて確実に営農できそうか確認することが大切です。


果樹の場合は、どんな品種が植えてあるのかしっかり確かめてから借りることも大切。品種は売上に直結するので気をつけましょう。

また、当たり前のことではありますが、農地を借りる際はしっかりと契約書を交わしましょう。地主さんとトラブルが起きた時の助けになります。

私の周りでも、荒れた畑を綺麗に整備した瞬間、畑の返却を求められたケースをよく聞きます。

自分自身を守るためにも、必ず書類を用意しておきましょう。

まとめ


今回は、新規就農者の農地取得についてお話ししました。久しぶりのコラムとなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

まだまだ私も未熟な身ですが、新規就農について気になることがある方はいつでもご連絡ください!

次回のコラムもお楽しみに♪

槇 紗加 X(旧Twitter)
@maru_nougyo
はれやか農園
https://www.hareyaka-farm.com/

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WRITER LIST

  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  4. 大槻万須美
    大槻万須美
    管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
  5. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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