ごはんソムリエが教えるお米のおいしい炊き方&保存法

料理研究家でごはんソムリエの秋元薫です。この連載では、お米をおいしく食べるために“知っておくと役に立つお話”やレシピをお伝えしています。

今回は、お米のおいしさを保つ保管場所や、すぐにできる炊くときのコツ、炊いたごはんの便利な保存方法をご紹介します!


お米の保管場所、やっぱり冷蔵庫が正解!

お米は「風通しのよい冷暗所で保管する」と、なんとなく耳にしたことはありますよね。でも、実際に自分の家ではどこに置いたら良いのだろう……と悩む方も多いと思います。

お米は「高温・多湿・臭い」を嫌います。それは高温になると虫が発生したり、湿気によりカビが生えたり、他の食べ物の臭いを吸着してしまうからです。では、この条件をクリアできる場所とは?

正解は、冷蔵庫の野菜室

私が実際に行っているのは、空気を遮断してポリ袋に入れたお米を、保存用のジッパー付きの袋にまとめて、冷蔵庫の野菜室に入れるという方法です。


この方法だと使う分だけさっと取り出せるので、残りのお米を空気や温かい部屋に出さずに済み、保管場所もお米の分量以外は必要ないのでとても便利です。


袋は大小2つに分け、大には3合、小には2合のお米をそれぞれ入れています。

こうすることで2合、3合の他に、2合×2個で4合、2合+3合で5合と、家庭で炊飯する分量のお米は計量せずに炊飯できるのです。


“冷蔵庫浸水”でお米のおいしさをワンランクアップさせる!

ごはんをおいしく炊くコツは? と聞かれたら、一番は研いだ後のお米を水に浸す「“浸水”をしっかりすること」と答えます。

細かいことをいうと、銘柄によっては吸水が早く浸水の必要がないものもありますが、大半のお米はしっかりじっくりとお水を吸わせてあげることで、ふっくら艶やかなごはんに炊き上がります。

冷蔵庫で浸水させれば、衛生面の心配もなく半日〜1日置いておけるので、出掛ける前や前の晩に、夕食用、明日のお弁当用……と準備できる上に、ワンランク上のお米!? と感じるほどおいしく炊き上がります。


炊飯釜に水加減をして、ピッタリとラップしたものを冷蔵庫に入れても良いですし、保存容器を使ってもOK。容器を使う場合には1合につき200mlの水加減を目安にしてください。

そのあとは「早炊き」で炊飯するだけです!


そして、覚えておいていただきたいことがもう1つ。それは、研いだ後のお米を長い時間ザルの上に放置してはいけないということ。

長い時間置いてしまうと乾燥してお米が割れやすくなります。研いだ後の水切りはサッとすませてお水に浸してあげましょう。


炊き上がったごはんの保存方法は?

炊き上がったごはんは、一気に冷凍するのがおいしく保存するポイントです。

ラップに薄く広げて包んだり、薄型の容器を利用して時間をかけずに冷凍することで、でんぷんの老化を防ぐことができます。


忙しい時期には、外出から帰ってきて何もない! ということになりがちです。おいしいご飯をストックしておくだけで、時間が上手く回ることも多いので、ぜひ試してみてください。


 

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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