白ごはんにプラス1で子どもの栄養もバッチリ! 管理栄養士が教える、子どものココロとカラダを豊かにする食事

日々の食卓に欠かせない「お米」。特にお子さんの成長に、とても役立つ栄養素を含んだ食べものです。

お米は炭水化物が主な成分(約78%)。
炭水化物は糖質と食物繊維に分けられ、糖質は体内でブドウ糖に分解されてエネルギー源として利用されます。パンや麺類に比べて、粒のまま食べることができ、ゆっくりと消化吸収されていくので腹持ちが良いのが特徴です。

また、パン類と比べると砂糖や脂質、添加物、エネルギーの摂りすぎを防ぐことができます。ヒトの脳は、エネルギーとして多くの糖質を必要とするため、エネルギーチャージをするためには、お米が最適なのです。

他にも、お米には体を作るタンパク質やビタミン・ミネラルなども含まれ、栄養バランスの良い食べ物です。

しかし、子どものココロとカラダを成長させるために不可欠な栄養素が不足しがちです。ごはんに食材やおかずをプラスすることで足りない栄養素を補い、よりバランスの良い食事を心がけましょう。


ごはんに不足しがちな栄養素とは

ごはんに足りない栄養素には、「鉄」「カルシウム」「食物繊維」などがあげられます。

脳にも大事な栄養素「鉄」

鉄は、血液中のヘモグロビンの材料として働きます。ヘモグロビンが少ない状態=貧血になると、体のすみずみまで酸素が行き渡らず、スタミナ低下につながります。スタミナが失われると疲れた状態になり、パフォーマンスなどが低下しケガをしやすくなります。

貧血予防のイメージが強いかと思いますが、脳にも大事な栄養素です。脳内のセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質は、鉄を使って合成されるため、鉄が不足すると神経伝達物質が足りなくなり、神経細胞間の情報のやりとりがうまくいかなくなってしまいます。

骨や歯の形成、力を発揮する元になる「カルシウム」

カルシウムは骨や歯を形成するために必要な栄養素で、カルシウムのはたらきの99%を占めています。それ以外には、神経の興奮を抑えて精神を安定させる、心臓や筋肉のはたらきを正常に保つ、成長ホルモンの分泌を促すなどのはたらきがあります。

カルシウムは、「力を発揮する元」、パフォーマンスやコンディション維持に重要な役割をしています。カルシウムが不足するとしっかりと筋肉が動かない、子どもの場合だと足腰が発達しにくい、グッと力をこめにくい、ケガをしやすい、などが生じます。カルシウムは骨や歯を作るだけでなくむしろ残りの1パーセントのほうが重要なはたらきとも言えます。

腸内環境を整える「食物繊維」

食物繊維は不溶性と水溶性に分かれ、不溶性食物繊維は、腸の蠕動運動を活性化し、便量を増やして排泄を促進します。一方、水溶性食物繊維は腸内善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるはたらきや有害物質を吸着して体外へ運ぶ働きをしています。腸内環境を整えるためには、どちらもバランスよく摂ることが大事です。


ごはんにプラスしたい食品は?

  • 「鉄」を多く含む食品
レバーや赤身の肉・魚、卵黄、貝類、大豆製品、ごま、海苔などの海藻類、枝豆や小松菜など

実は、鉄はもともと体内に吸収されにくい栄養素なので、ビタミンCやタンパク質、有機酸(酸味のあるもの)、酢やレモン、トマト、梅干しなどと一緒に摂ることで吸収率があがります。

例えば、小松菜のごま和えを作るときに、酢を加えて「ごま酢和え」にすると、小松菜やごまの鉄の吸収率がアップします。また、スクランブルエッグにはトマトを一緒に入れたり、一緒に食べたりすると、卵の鉄がより体内に吸収しやすくなります。

  • 「カルシウム」を多く含む食品
牛乳・ヨーグルト・チーズなど乳製品、小魚類、大豆や豆乳、納豆などの大豆製品、小松菜などの葉っぱや海藻類

とても大事な栄養素なのでカルシウムを多く含む食品を積極的に摂りたいところですが、カルシウムだけ多い食品を摂っていても、体には有効にはたらいてくれません。そこで大事な栄養素が「マグネシウム」です。マグネシウムはカルシウムと一緒にはたらくミネラルですので、マグネシウムを多く含む食品も積極的に摂っていく必要があります。

  • 「マグネシウム」を多く含む食品
納豆・油揚げ・大豆・きなこなどの大豆製品、ごま・アーモンド・落花生などのナッツ類、枝豆、オクラ、ひじきやわかめなどの海藻類、煮干・しらす・干しえびなどの小魚類・あさりなどの貝類

  • 「不溶性食物繊維」を多く含む食品
大豆、豆類、ごぼう、さつまいも、きのこ類

  • 「水溶性食物繊維」を多く含む食品
果物、海藻類、大麦や雑穀類、オートミール


おすすめの組み合わせは「ごはん+味噌汁」


これらの栄養素を補うためにおすすめするメニューが「食べる味噌汁」。納豆や豆腐入りの味噌汁に先ほどの小松菜のごま酢和えを加えれば、栄養満点な献立になります。

また、ごはんをひじきや豆入りの炊き込みご飯にして味噌汁をプラスすれば、こちらも栄養満点ごはんに。

実はごはん+大豆製品の組み合わせはベストカップルで互いに不足している必須アミノ酸を補うことのできるメニューです。また、味噌は日本が誇るスーパーフード。納豆や味噌などの発酵食品は善玉菌を多く含み、善玉菌を増やすことで腸内環境も整えることができます。

よって、毎日の基本の食事は「ごはん+味噌汁」で十分。これらで十分栄養的には足りているのです。

毎日違ったメニューでなくても大丈夫!! きっと料理が苦手な方でも味噌汁なら手軽に作ることができますよね。ごはんに足りない栄養素を補うちょっとしたポイントを押さえて、子どものココロとカラダを豊かにしていきましょう。

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WRITER LIST

  1. かくやさゆり
    サンマルツァーノトマトに出会い家庭菜園を始めた半農半ライター。農業、食、アウトドアを中心にライターとして活動中。主に固定種の野菜を育てています。
  2. 川島礼二郎
    川島礼二郎(かわしまれいじろう)。1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  3. 蒼井ネコ
    農学系の兼業ライター。某大学農学部、某農業レストラン、某飲料会社商品企画を経て、現在は某マルシェアプリでwebマガジン編集として働きながら、猫様のお世話をしている。
  4. 杉山直生
    すぎやまなおき。1988年生まれ。愛知県で有機農業を本業として営む。「伝えられる農家」を目指して執筆業を勉強中。目標は、ひとりでも多くの人に「畑にあそびに行く」という選択肢を持ってもらうこと。「とるたべる」という屋号で、日々畑と奮闘中。
  5. 柴田真希
    管理栄養士。㈱エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。27年間悩み続けた便秘を3日で治した雑穀や米食の素晴らしさを広めるべく、雑穀のブランド「美穀小町」を立ち上げる。現在はお料理コーナーの番組出演をはじめ、各種出版・WEB媒体にレシピ・コラムを掲載する他、食品メー カーや飲食店のメニュー開発やプロデュースなどを手がける。『私は「炭水化物」を食べてキレイにやせました。』(世界文化社)、『はじめての酵素玄米』(キラジェンヌ)など著書多数。