離乳食のプロ管理栄養士が考える、離乳食のお米選びが大切な理由とは?

管理栄養士の大槻万須美です。

赤ちゃんの成長を支える離乳食の中で欠かせないお米。日本で推奨されている離乳食において、お米は赤ちゃんが初めて口にする食べ物です。

赤ちゃんのための離乳食にはどんなお米がおすすめなのでしょうか。


離乳食にお米を使う理由


生まれてから母乳やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんですが、一般的には生後5~6カ月ごろになると、赤ちゃんの成長に合わせて少しずつ離乳食を始めていきます。

初めて口にする食べものは、10倍がゆをすりつぶしてトロトロのポタージュ状にしたものをひとさじだけ。上澄みから始める場合もあります。

初めの1週間は10倍がゆを小さじ1杯から始めて少しずつ増やしていきます。

まずは、赤ちゃんがスプーンに慣れることと、母乳・ミルク以外の食べ物を体が受け入れる準備をすることが目的です。

おかゆは、消化吸収も良く、アレルギーの心配も少ないため、胃腸の働きが未発達な赤ちゃんの食事に非常に適しています。赤ちゃんの成長の状態に合わせて、水分量やかたさなどを調整できる点も離乳食にぴったりなのです。

2週間目からやわらかくすりつぶした野菜を1種類ずつ加えていきますが、ベースとなるのはやはりおかゆです。

赤ちゃんはこんなに食べている! 体重当たりのごはん量


離乳食の基本は、おとなの食事と同様に、ごはんが主食となっています。

離乳食を始めたばかりのころは1日に食べる量も10倍がゆが小さじ数杯ですが、おおむね1歳を過ぎて離乳食完了期に入る頃には、軟飯なら90g、普通飯なら80g程度を1日3食食べるようになります。

体重当たり量で大人と比べてみると、

大人体重60kg:ごはん茶碗1杯150gだとすると……2.5g/体重kg
赤ちゃん10kg:ごはん80g……8g/体重kg

となり、体重当たり量でみるとおとなの3倍以上ものごはんを食べている計算になります。

食べる量には個人差がありますが、ごはんが好きな赤ちゃんにおいては、おとな顔負けにもっとたくさんの量を食べる場合もあります。


離乳食におすすめのお米って?


離乳食が進み、食べる量がどんどん増えてくるにつれて、どんなお米を選べばいいのか迷われる保護者の方も多いようです。

離乳食のおかゆには次のような特徴のお米がおすすめです。

やわらかいお米


歯がほとんど生えていない時期の赤ちゃんは、舌と上あごを使って食物を食べます。噛む力も弱いため、やわらかいお米が食べやすいでしょう。

かためのお米は、おかゆにするときにやわらかく炊く必要がありますし、すりつぶしたあとも粒々感が残っているために嫌がる赤ちゃんもいます。

甘み成分が多いお米


ミルクや母乳も甘み成分が多く、赤ちゃんは自然な甘みに慣れています。甘み成分が多いお米は赤ちゃんにとっても受け入れやすく、離乳食を進めやすくなります。

粘り気が強すぎないお米


飲み込む力も発達途中の赤ちゃんにとって、おかゆの粘りが強すぎても弱くても食べにくくなります。赤ちゃんの成長に合わせておかゆの粘度を調整する必要があります。

特に粘りが強すぎるお米で作ったおかゆは、冷ましているうちにどんどん粘度が高まることも念頭に置いておきましょう。

▼お米の銘柄ごとの特徴はこちらの記事を参考に
もっちり?あっさり?自分好みのお米を探そう!【ごはんソムリエのお米選び】
https://smartagri-jp.com/food/2046
コラム】好みのお米を見つけよう!コメ銘柄事典
https://smartagri-jp.com/series/40

精米後2週間以内で適正に保存しているお米


精米したお米は、酸化や乾燥が進んでいくと同時においしさも損なわれていきます。味に敏感な赤ちゃんも多いため、精米後、時間がたったお米で作られたおかゆを食べて、おかゆが嫌いになってしまうこともあります。

お米は、冷蔵庫保管やおかゆにしてから冷凍庫で保存が基本です。


そして、農薬について気になるという声も多く聞かれます。

とはいえ、お米作りは、収穫に至るまでに稲の病気を防いだり害虫を手作業で駆除したりと、大変な作業であるため、農薬はお米の生産には重要な役割を担っていることも事実です。

それぞれの農薬には、用法・用量や使用時期など、正しく使えば安全であるという基準が設けられていますが、農薬を使うことで自然環境が損なわれてしまうことや、積み重なることで食べる人の体にまったく影響がないとは言い切れないとの意見もあります。

赤ちゃんのためには、少しでも農薬使用量が少ないものや、残留農薬不検出など、農薬の心配のないお米を選びたいですよね。

農薬などの使用量が少ないお米かどうかは【特別栽培米】【節減対象農薬○○%以下】という表示が参考になります。残留農薬について検査している場合は、【残留農薬不検出】といった表示もあります。赤ちゃんが離乳食を食べる期間や成長期などにチェックしたい、おすすめのお米でしょう。

離乳食におけるお米はとても重要で、赤ちゃんはとてもたくさんのお米を食べています。これからどんどん成長していく赤ちゃんの離乳食には、おいしさ、食べやすさだけでなく、あんしん安全も基準としてお米を選びたいですね。


大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。


■子どもにあんしん・安全なお米を選ぼう!


毎日食べるお米は、子どもや家族みんなにあんしんな商品を選びたいですね。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを利用し、農薬の使用量を最小限に抑えたお米です。

玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

各地の人気銘柄から、あまり見かけない貴重な銘柄をラインナップ。お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
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    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。