野菜は皮つきで丸ごと!「プラントベースホールフード」を食生活に取り入れよう

精製や加工がされていない植物性の食品のことを指す「プラントベースホールフード」は、日々の食生活に取り入れることで生活習慣病などの予防に効果があると期待され注目を集めています。

この記事では、プラントベースホールフードを取り入れた食生活を送ることで得られるメリットや注意点、推奨されている食品を紹介します。


プラントベースホールフードとは


プラントベースホールフードは、精製や加工がされていない植物性の食品のことで、主にアメリカで健康志向の人を中心に取り入れる人が増えつつあります。

大豆ミートなどの植物性由来の原料を使用した食品のことを指す「プラントベースフード」とも似ていますが、プラントベースホールフードでは加工された食品を含まず、より自然に近い植物性の食品のことを言います。日本では、「植物性一物全体食」とも呼ばれ、お米であれば白米ではなく玄米を、野菜や果物はなるべく皮なども丸ごと食べるというのが基本です。

プラントベースホールフードを取り入れた食生活のメリット


健康効果が期待できる


プラントベースホールフードを中心とした食生活を送ることにより、ダイエット効果や生活習慣病の予防・改善などに効果があるとされています。

動物性食品は、血中コレステロールを増やすとされる飽和脂肪酸を多く含みます。また、加工食品は過剰な塩分を含んでいることが多く血圧の上昇にもつながります。

このような食品を避けてプラントベースホールフードの食事に切り替えることで、コレステロール値や血圧が下がるなどさまざまな健康効果が期待できるようです。

環境に与える影響が少ない


野菜などの栽培と比べて、畜産は大量の水を必要としたり、排出される温室効果ガスが問題視されたりするなど、肉を食べることの環境負荷が懸念されています。
普段の食事をプラントベースホールフードに置き換えることで、食事による環境負荷を抑えることが可能です。

また、通常では捨てられてしまう皮なども食べることで、近年問題となっている食品ロスの削減にもつながります。

プラントベースホールフードの食品とは?



プラントベースホールフードにはどんな食品があるのでしょうか。主な食品カテゴリーと食べる際の注意点などについて紹介します。

野菜・果物


野菜や果物はプラントベースホールフードです。ビタミン、ミネラル、食物繊維など幅広い栄養素を含むため、積極的に食べるようにしましょう。基本的には皮まで丸ごと食べるので、残留農薬の心配がないものを選ぶことをおすすめします。

全粒穀物


お米や小麦などの穀物は、精製されていない玄米など全粒穀物を中心にとりましょう。キヌアなどの雑穀類も栄養価が高くおすすめです。

なお、全粒穀物を使用していても、パンなどに加工されたものは栄養価が低いと考えられています。また、野菜と同様、表皮には農薬がたまりやすいこともあるので、残留農薬の検査証明がされているものや国産小麦を選ぶようにしましょう。

豆類


たんぱく質をはじめ鉄分やビタミンなどの栄養素を含む豆類は、プラントベースホールフードを取り入れた食生活には欠かせない食材です。大豆、レンズ豆、ひよこ豆などさまざまな種類の豆を取り入れるといいでしょう。

ナッツ類


ナッツには、オメガ3脂肪酸が多く含まれています。脂質が多い分カロリーが高いので、間食時に少量食べるなど食べ過ぎには注意しましょう。

避けるべき食材


動物性の食品、加工食品はもちろんのこと、精製された穀物や砂糖、サラダ油などの油脂類が該当します。

ビタミンB12の欠乏に注意


プラントベースの食事で注意したいのが、ビタミンB12を十分に摂取することができないという点です。ビタミンB12は造血のビタミンとも呼ばれ、貧血を予防したり神経機能を正常に保つ効果がありますが、植物性の食品では摂取が難しい栄養素です。

プラントベースの食事を時々取り入れる程度であれば心配ないですが、完全にプラントベースに切り替える場合はサプリなどで補うのがおすすめです。

無理せず日常生活に取り入れてみよう!


体調管理やサステナブルといった理由から注目されているプラントベースホールフードですが、普段の食生活に取り入れる場合は栄養バランスにも気をつける必要があります。また、完璧を求めて食事制限を行うことでストレスとなったり、必要な栄養素が摂取できなかったりと逆効果になってしまうことも考えられます。

まずは、普段の食事に玄米をプラスしてみるなど簡単にできることから取り組んでみましょう。


鈴木形成外科「プラントベースホールフード食生活スタートガイド」https://haruesuzuki.com/wp-content/uploads/2019/03/TPP19-JapaneseQSG-FNL-web.pdfFORKSOVERKNIVES「The Beginner's Guide to a Whole-Food, Plant-Based Diet」https://www.forksoverknives.com/how-tos/plant-based-primer-beginners-guide-starting-plant-based-diet/


■農薬残留検査をしっかりした、あんしん・安全な玄米を選ぼう!


玄米を食べる時に気になるのが農薬の問題です。

お米に残留農薬がある場合、農薬は油に溶けやすい性質があるため、7割〜8割は脂質が多いぬかや胚芽の部分にたまるとされています。ぬかや胚芽は精米すれば取り除かれる部分ですが、それらが残ったままの玄米で食べる時には少し気をつけたいところ。

玄米を選ぶ時には、「農薬残留検査」をしっかりした商品を選びたいものです。

全国各地のこだわりの農家さんとつくっている「スマート米」は、AI・ドローンなどを用いて農薬の使用量を抑えて育てたお米です。

スマート米は、玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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