意外とめんどうな「玄米」の炊飯をラクにする方法【玄米の失敗あるある】

管理栄養士の大槻万須美です。

玄米を活用している方のお悩みとしてよく聞かれるのが、「炊飯がめんどうで続かない、続けるのがしんどくなってきた……」というもの。

白米に比べて、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1やミネラルをより多く含む玄米は、糖質がエネルギーに変換されやすいうえ、食物繊維が豊富で、便秘対策や血糖値の急上昇を防ぐと考えられます。加えて、鉄分やマグネシウムなどのミネラルも豊富なので、健康的な食事をめざす人に取り入れられています。

そんな玄米をどうすれば続けやすくなるのか。もっと手軽に玄米を続けたい! という方に解決法をお伝えします。


玄米の炊飯はなぜめんどう? 白米の炊飯と異なる点


玄米の炊飯がめんどうと思われている理由にはいくつか考えられますが、白米の炊飯に比べるとどうしても手間がかかってしまうと思われている点が大きいでしょう。

  • 洗米がめんどう

白米は精米するときにほとんどのぬか層を削り取るのですが、玄米はもみ殻のみを取り除いたもので、基本的には米ぬかや胚芽を残した状態です。

ぬか層をそのままにして炊くとぬか臭さがどうしても残ってしまい、おいしく炊き上がりません。そこで、お米を洗うときに白米に比べてしっかりと洗わなければならず、ひと手間必要となってしまいます。

  • 浸水がめんどう

玄米の表面には、「ロウ層」と呼ばれる、水分が浸透しにくい層があります。洗米や浸水が不十分だと玄米のおいしさが引き出せません。したがって、玄米は数時間かけて浸水する必要があるのです。

忙しい現代の生活の中で、すぐに食べたいのに浸水に時間がかかってしまうのはマイナス点であるといえるでしょう。

  • 炊くのがめんどう

玄米は白米と比べて水分量の調整など炊くときにもちょっとしたコツがいるため、慣れるまではおいしく炊き上がらないなど、失敗してしまうこともあります。

何度も失敗を繰り返していると、「玄米を炊くのはめんどう……」と、玄米を炊くことをあきらめてしまうこともあるかもしれません。

玄米の炊飯をラクにする3つの方法


玄米を炊くのには手間がかかるなあと思っている方に向けて、ぜひ試していただきたい解決法をお伝えします。

解決法1.洗米や浸水のいらない玄米を選ぶ


白米と同じように、玄米にも無洗米があるのをご存知でしょうか。無洗米玄米は、無洗米加工がされていることで、洗米だけでなく浸水時間も白米同様に短縮することができます。炊飯器の白米モードで炊飯ができるものもあり、特別なコツも必要なく、ふっくらとおいしく炊き上げることができるのです。

玄米の栄養価の高さの源であるぬか層や胚芽を取り除くことなく加工しているものを選べば、玄米の栄養価はほぼそのままです。さまざまな商品が出ていますので、うまく活用していきたいですね。

▼浸水&水の調整不要、炊飯器の白米モードで炊けるスマート米の「無洗米玄米」
スマート米「無洗米玄米」 


解決法2.レンジでできる商品を選ぶ


白米のパックごはんと同様に、電子レンジで調理するだけで簡単においしく食べられる玄米パックごはんも玄米を炊く手間がかからず便利ですよ。

「寝かせ玄米」や「発芽玄米」、「有機玄米」、「低温製法玄米」、小豆や大麦などブレンドしているものや、食べやすく調理されているものなど、数多くの種類が出回っています。玄米の炊飯に慣れるまで、お気に入りの玄米パックごはんを活用してみてはいかがでしょうか。

また、パックごはんは電子レンジだけでなく、お湯で温めて食べることもでき、災害時の備蓄品としても活躍してくれますよ。

▼レンジで2分!「寝かせ玄米(R)」の製法で仕上げたもちもち食感のパックごはん
【パックご飯】 国産スマート米寝かせ玄米ごはん160グラム×12パック入り

解決法3.一気に炊飯して冷凍する


玄米をおいしく炊くのにも慣れたけど、毎日作るのはめんどう……。そんなときは、一気に炊飯して冷凍するのがおすすめです。炊飯した玄米を小分けにして、温かい状態でラップや冷凍容器で密閉保存しましょう。

冷凍保存でのコツは、酸化を防止するために空気をできるだけ抜き、さらにジップ袋に入れるなど、空気にできるだけ触れないようにすることです。電子レンジで数分加熱するとふっくらと解凍することができますよ。

一度解凍したものは食べきるようにし、冷凍庫の中でも温度変化の少ない場所に入れて1カ月ほどで消費するようにしましょう。

玄米を炊くのは手間がかかるなあと思っている方に向けて、解決法をお伝えしました。玄米の炊飯のめんどうを解決し、玄米の持つパワーを手軽に上手に活用してくださいね。

おいしくて簡単に炊ける!初心者でも失敗しない玄米6選【通販】
レンジで簡単! おすすめの「玄米パックご飯」5選

大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。

■玄米ごはん初心者におすすめのスマート米商品


●白米と同じように炊ける「無洗米玄米」
SMART AGRI FOODから発売しているスマート米「無洗米玄米」は、玄米の栄養価はほとんどそのままに、炊飯器の白米モードで炊ける加工玄米です。いつでもふっくらおいしい玄米が炊けるので、忙しい方にもおすすめ。


●レンジでかんたん「国産スマート米 寝かせ玄米ごはん」
SMART AGRI FOODから発売しているパックごはん「国産スマート米 寝かせ玄米ごはん」は、電子レンジで約2分温めるだけでもっちもち食感のおいしい玄米が食べられるレトルトごはんです。

圧力釜で炊き上げた後、3~4日寝かせる「寝かせ玄米(R)」の製法で仕上げているので、玄米特有の食べにくさがありません。お弁当に持っていく方、家族の中で自分だけ玄米を食べるという方にもおすすめです。


「スマート米」とは
全国各地のこだわりの農家さんと共にスマート農業を活用し、農薬の使用量を抑えて育てています。
玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」も選ぶことができ、家族みんなにあんしんなお米です。

お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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