季節の変わり目の睡眠改善に「発芽玄米」がおすすめって知ってる?【栄養士コラム】

栄養士の堀口泰子です。

春の暖かな陽気につられて、ついウトウトと眠くなった経験はありませんか? 春先は入学、入社、異動や引越しなど、環境の変化による寝不足や、花粉症によって眠りが浅くなるなど、睡眠の問題が増える時期です。

そんなときは、玄米をわずかに発芽させ、栄養豊富で食べやすい「発芽玄米」を取り入れてみませんか?

発芽玄米はスーパーやネットでも購入できますが、玄米を使って簡単におうちで発芽させることもできます。

今回はそんな発芽玄米がなぜ睡眠の改善におすすめなのかご紹介します。

春先はなぜ眠くなる?



わたしたちの体は自律神経によってコントロールされています。自律神経はアクセルの役割をする「交感神経」とブレーキの役割をする「副交感神経」がバランスよく働くことで機能しています。

春の環境の変化による緊張やストレス、寒暖差などによって交感神経が優位な状態が続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

それに加え、徐々に暖かくなる季節は、副交感神経の働きでリラックスモードになり、交感神経が低位になりやすくなります。アクセルが効きにくいことで、体は目覚めにくくなるのです。

発芽玄米がおすすめな理由



発芽玄米がおすすめなのは、睡眠の改善を助ける「GABA」を多く含むから。

GABAは体内で作られるアミノ酸の一種で、動物や植物にも含まれますが、玄米に含まれるGABAは発芽することでその量が増えます。

GABAは神経伝達物質として働き、交感神経が強く働きすぎることを抑え、自律神経のバランスを保つ助けをしています。神経の興奮を高めるドーパミンやアドレナリンと同じ材料のグルタミン酸から作られていて、抑制性の伝達物質は興奮系の伝達物質から作られるので、両方のバランスを保つことに貢献しているのです。

そのことから、GABAは緊張やストレスの緩和を促し、睡眠の質の改善に期待ができるとされています。

睡眠改善に発芽玄米と合わせたい食材



発芽玄米は、たんぱく質とビタミンB6を含む食品と組み合わせて食べると効果的です。ビタミンB6は補酵素としてアミノ酸の代謝を助けることで神経伝達物質の合成を促してくれます。

〈ビタミンB6とたんぱく質が多い食品〉
まぐろ(赤身)、かつお、真さば、鮭、豚肉、鶏肉、牛レバー、大豆など

おすすめの献立


・具だくさんのみそ汁
旬の野菜やきのこ、いも、海藻類などを使ってビタミン、ミネラルを補い、発酵食品であるみそで味付けをするので、腸内環境を整える助けとなります。

・納豆や焼き鮭
おかずはビタミンB6とたんぱく質を含む食品から選ぶとよいでしょう。発芽玄米は具だくさんのみそ汁とおかずの組み合わせで食べると、意外と簡単に睡眠改善に役立てることができそうですね。


いかがでしたか? 栄養は互いに影響し合ってその力を発揮しています。また、消化吸収をよくするために、よく噛んで食べることも大切です。バランスのよい食事を心がけて、発芽玄米をうまく活用してみてくださいね。

▼おうちでできる発芽玄米の作り方はこちら
発芽玄米とは?おうちで発芽させる方法・炊飯器での炊き方を紹介【管理栄養士コラム】


堀口泰子
栄養士。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。健康食育事業やアスリートサポートに従事。健康的で美味しく食べる食事術を伝える。講演、栄養指導、コラム執筆、レシピ、商品開発、料理講師など幅広く活動。離乳食から介護予防まで様々な食育活動のなかで、健康に役立つお米の食べ方を紹介。スポーツの現場ではジュニア育成と競技競技力向上ための心と体の成長に注力している。
HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/


■玄米食を始めるなら、炊飯器の白米モードで炊けて食べやすい「無洗米玄米」


玄米ごはんを無理なく続けたい方や玄米初心者の方は、炊きやすく加工した「加工玄米」がおすすめ。

SMART AGRI FOODから発売しているスマート米無洗米玄米」は、玄米の栄養価はほとんどそのままに、炊飯器の白米モードで炊ける加工玄米です。いつでもふっくらおいしい玄米が炊けるので、忙しい方にもおすすめ。

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玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」も選ぶことができ、家族みんなにあんしんなお米です。

お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. よないつかさ
    1994年生まれ、神奈川県横浜市出身。恵泉女学園大学では主に有機栽培について学び、生活園芸士の資格を持つ。農協に窓口担当として5年勤め、夫の転勤を機に退職。アメリカで第一子を出産し、シカゴ生活を綴るブログを運営。一番好きな野菜はトマト(アイコ)。
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    1994年生まれ、山形県出身、東京農業大学卒業。大学卒業後は関東で数年間修業。現在はUターン就農。通常の栽培よりも農薬を減らして栽培する特別栽培に取り組み、圃場の生産管理を行っている。農業の魅力を伝えるべく、兼業ライターとしても活動中。
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    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
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    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
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    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。