2リットルペットボトルにお米は何合入る? ペットボトルで保管するメリットや注意点

管理栄養士の大槻万須美です。

お米の保管方法にはいろいろありますが、よく見かけるのがペットボトルでの保管。2リットルのペットボトルには何合分のお米が入るのか知っていますか?

ペットボトルでお米を保管する際のメリットや注意点を、お米をペットボトルに移し入れるときのコツと合わせて紹介します。

ペットボトルでお米を保管するメリット



お米を保管するときに避けたいものはたくさんあります。

・水分
・酸化
・虫
・高温
・乾燥

これらを寄せ付けないためにおすすめなのが、しっかりと密封した状態で保管できるペットボトルです。

特に室温が高くなる季節には、冷蔵庫の野菜室での保管が最適だといわれています。野菜室は広くて、庫内温度もお米の保管に適しており、それほど頻繁に開け閉めしないため温度が安定しやすくなっているからです。

ペットボトルは、野菜室はもちろん、冷蔵庫内のどんな場所にも入れられて便利です。立てたり隙間に積んだりと、他のお米の保存容器に比べても保管しやすい形状をしています。

また、持ちやすく透明で中身の残量が一目でわかるという点や、マジックで日付などを書き込めるというメリットもあります。

2リットルのペットボトルには何合分のお米が入る?


2リットルのペットボトルの容量は文字通り2リットル。一方、お米の1合は、普通米180ml、無洗米170mlです。どちらのお米も2リットルペットボトルに11合分入る計算になります。

5kgのお米は約33合なので、すべて入れようと思うと2リットルのペットボトル3本ほどの計算になります。

また、お米の1合は、普通米約150g、無洗米約154gです。2リットルのペットボトルにお米をいっぱいに入れると、1.8kgほどの重さになります。

ペットボトルの口はせまいので、かたむけてもお米はゆっくりと出てきますが、1.8kgの重さのペットボトルからお米を計量カップに摺り切りに量り入れるのは意外と難しいかもしれません。

お米をこぼしてしまったり、しっかりと量れていなかったりすることも。お米の計量に手間取ると、ペットボトルが結露してしまい、カビの原因になることもあります。

2リットルのペットボトルが重い場合や一度に使うお米の量が少ない場合は、半分の1リットルや500mlのペットボトルもおすすめですよ。1リットルのペットボトルなら6合分、500mlなら3合分が入ります

ペットボトルでお米を保管するときの注意点


とても便利なペットボトル保管ですが、いくつか注意点があります。

  • ペットボトルはミネラルウォーターのものを選ぶ

お米はにおいを吸収しやすいので、ジュースなどの清涼飲料水やお茶・コーヒーといったにおいのある飲み物が入っていたペットボトルを使うと、しっかり洗っていても、お米ににおいが移ってしまうことがあります。

お米を保管するペットボトルは、ミネラルウォーターや炭酸水など無臭のものがおすすめです。

  • ペットボトルはしっかりと乾かす

ペットボトルを洗って少しでも水分が残っているとカビの原因にもなります。しっかりと乾かしてから使うようにしましょう。

また、見逃しがちなのがふたの部分。ふたの水分や入れ口のみぞの部分もしっかりと渇いているか確認しましょう。

  • つぎ足しをしない

ペットボトルの中のお米が少なくなってきたらつぎ足してしまいそうになりますが、それはNG。古いお米と新しいお米が混ざってしまったり、下の方のお米がいつまでも使われないままになったりしてしまいます。

お米を使い切ったあとは、一度ペットボトルを洗い、しっかりと乾かしてからお米を入れるようにしましょう。

  • 冷蔵庫に早く戻す

お米を冷蔵庫から出すと、室温によってはペットボトルの内部も結露してしまうことがあります。結露した水分はお米にカビが生えてしまう原因にもなります。

お米を量り終えたペットボトルはすばやく冷蔵庫に戻すようにしましょう。

お米をペットボトルに移し入れるときのコツ



お米をペットボトルに移すときに便利なのが、ペットボトル用のじょうごです。

普通のじょうごでもいいのですが、連結口がペットボトルに合うように設計されているのでとても使いやすくなっています。お米を量ることのできるものも100円ショップで扱われているのでおすすめですよ。

お米をペットボトルに移す前にもひと工夫。ペットボトルの下に紙を一枚しいておくと、万が一お米がこぼれてしまっても拾いやすくなります。

また、忘れがちですが、ぜひやっていただきたいコツがこれ。

ペットボトルにお米を入れるときには、ペットボトルをトントンと机に軽く落としたり、ペットボトルの側面を軽くにぎったりするようにして隙間を作り、しっかりと上までお米を入れるようにしましょう。

お米とお米の間がしまってたくさん入れることができるうえ、保存性も上がりますよ。

移し終えたあと、ぺットボトルが冷蔵庫内に入りきらない場合は、はじめの数日間に使う分のお米を入れたペットボトルは、冷蔵庫ではなく家の中でも風通しの良いすずしいところに置くようにしてもいいですね。


お米のおいしさには正しい保存も大事。鮮度を保つためにも、ペットボトルでできる今回の保管方法をぜひ試してみてくださいね。

大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。


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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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