農林水産業や食品産業の安全対策を考えるシンポジウム、農水省が動画で公開

農林水産省は、「農林水産業・食品産業の現場の新たな作業安全対策に関するシンポジウム」の内容をまとめた動画を省ホームページで公開した。

このシンポジウムは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020年3月17日(火)に無観客で開催されたもの。ホームページには、農作業安全対策に向けた新技術を紹介するカタログや、基調講演やディスカッションで用いられた資料のPDFなども公開されている。


「農林水産業・食品産業の現場の新たな作業安全対策に関するシンポジウム」は、農林水産業・食品産業分野で多発する死傷事故防止を目的に開催されたシンポジウム。基調講演とパネルディスカッションの2部構成で行われ、当日は学識経験者、農業機械メーカー、行政関係者らによる講演や今後の作業安全対策が話し合われた。

官学民一体で農林水産業・食品産業の作業安全対策に取り組む


第1部の基調講演では、独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所長の梅崎重夫氏による「農林水産業・食品産業で労働災害防止のために検討すべき事項の提案」をテーマにした講演のほか、株式会社クボタ代表取締役会長の木股昌俊氏、農林水産省事務次官の末松広行氏らによる講演を開催。動画には学識経験者、農業機械メーカー、行政機関それぞれの見解を示した講演の様子が公開されている。




第2部のパネルディスカッションでは、講演を行った3名に加え、農業事業者である大吉枝美氏、我妻森林組合常勤理事兼参事の吉田昭雄氏らが登壇し、農林水産業・食品産業の作業安全対策に係る3つをテーマに議論した。


動画には「効果的な安全対策を講じていくためには」、「関係者全員が当事者として安全対策の推進を」、「安全対策と経営発展の両立に向けて」をテーマとした意見交換の様子が公開されている。


農林水産省では、農業高校や農業大学校の学生ほか、多くの関係者にシンポウジウムの内容を視聴してもらうことで、農林水産業・食品産業を若者が未来を託せる産業へと目指す考えだ。


農林水産省:シンポジウム動画・カタログ掲載ページ
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/sagyou_anzen.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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