農業×工業で課題を解決 「農工ハッカソン」を1/11〜13に開催

株式会社サイエンス・クリエイトは、1月11日(金)19:00から13日(日)までの3日間、「農工ハッカソン」を開催する。参加料は無料。期間中の制作にかかる費用は各チーム2万円まで同社が負担する。


「ハッカソン」とは「HACK(ハック)」と「MARATHON(マラソン)」を掛け合わせた造語で、普段は別々の場所で活躍されている人同士が、提示されたテーマに対して決められた時間の中で、自分たちのスキルを活用して何らかの成果物を得ることを目的とした参加型のイベントIT分野などで、プログラマーたちがマラソンのように決まったテーマを開発することが多い。

「農工ハッカソン」のテーマは、「農業」と「工学」の分野。太平洋に面した東三河の地域は、温暖で恵まれた気候から、多様な農業生産物を育成し農業大国と言われている。市町村別での農業産出額において豊橋市は全国9位にて推移している他、隣接する田原市では3年連続で全国1位の産出額を誇る。そのような地域においても、近年農業人口の減少に伴う作業負担の軽減や作業技術の平準化など直面している課題がある。


今回も目的は、農業の生産現場を知り、ものづくりやサービスの面から農業従事者やその家族の課題を解決することができないかを探求していくというもの。 特に今回は、生産者の協力もいただき、圃場にて日々のリアルな現場を見たうえでのニーズ発見が可能となっている。

申し込みはイベントホームページからで40名定員の先着順。詳細はイベントホームページへ。

■スケジュール
(1) 1月11日(金)19時~21時
農業の現場について(インプット)、テーマ決め、チームビルド

(2) 1月12日(土)10時~17時
(午前)協力生産者の圃場見学
(午後)ハッカソン

(3) 1月13日(日)10時~18時
(10時~)ハッカソン
(17時~)最終発表会

■会場
Musashi Innovation Lab CLUE
愛知県豊橋市駅前大通1丁目135番地 COCOLA AVENUE 3階

豊橋 農場見学(12日午前)
※見学地は11日にチームができたら決定。

豊橋サイエンスコア(12日午後)
愛知県豊橋市西幸町字浜池333-9

■参加料
無料
※期間中のハッカソン作品製作にかかる材料費は同社が負担。上限あり。精算方法等詳細については11日に説明。

■協力生産者

JA豊橋柿部会 技術改善研究会(生産物:柿)
JA豊橋柿部会の有志で平成23年に結成され、柿産地に今後必要になるであろう技術や情報の収集や実証試験のほか、柿産地をPRする活動を行っている。現在、次郎柿の優良系統の選抜事業や新品種の開発を目指した育種事業を行う傍ら、省力化を目指した樹形改造や、販売期間延長を目指した保存試験などを手掛けている。受験生に大人気の合格次郎柿の企画運営も研究会が行っている。

安田仁氏 株式会社清須ライスセンター(生産物:米)
1976年生まれ、豊橋出身。2004年に清須ライスセンターの2代目として就農。翌年、インターネット販売に着手し、販売エリアを一気に全国市場へと広げる。その後、地域内の他の米作農家の受託作業を開始し、農業高齢化に対する解決へのアプローチを試みる。2008年、認定農業者を取得。地元の製粉会社と連携し、自農園の100%米粉を開発。2011年、農林水産省『六次産業化法』に基づく事業計画の認定を受ける。地域の農業を広めるにあたって、豊橋百儂人に所属。

■アドバイザー(五十音順)
農業分野、工学分野での専門家として参加者のアイデアの参考になるようにと、様々な知見を持つ方々を迎える。

竹村真人氏
ファブラボ浜松代表
国立沼津高専卒業後装置開発メーカー就職、2012年退職と同時にアメリカにおけるものづくり拠点の現地調査を開始し、同年12月にものづくりコミュニティ「テイクスペース」を立ち上げ。2014年ファブ施設に必要な技能を習得する国際講義「FABACADEMY(ファブアカデミー)」を卒業。現在「テイクスペース」の運営、ワークショップ企画・運営に関するアドバイスを行う。

藤井吉隆氏
愛知大学地域政策学部教授 博士(農学)
専門分野:農業経営学・農業政策学
滋賀県職員(県庁農政水産部、農業技術振興センター勤務)、秋田県立大学生物資源科学部准教授を経て、2018年より現職。主な著書に『農業新時代の技術・技能伝承』(編著、農林統計出版)、『実践 集落営農の動かし方』(編著、全国農業会議所出版)、『農業革新と人材育成システム-欧州の経験と次世代日本農業への含意』(共著、農林統計出版)など。

山内 高弘 氏
豊橋技術科学大学先端農業・バイオリサーチセンター特任准教授
専門分野:花き園芸学・農業経営学
民間企業に就職した後、1986年愛知県入庁。農業総合試験場、農業大学校、農業改良普及課、農業改良普及センターで主に花き(キク、アジサイ、ポインセチア等)に関する研究・普及に従事。2016年に早期退職し、現職。

<参考URL>
農工ハッカソン

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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