阪急阪神HDグループ、高糖度ミニトマト通年生産で農業ビジネスに参入

阪急阪神ホールディングスグループが、農業ビジネスに参入すると発表した。

阪急阪神ホールディングスグループでは、「長期ビジョン2025」において「深める沿線 拡げるフィールド」をスローガンとして掲げ、持続的な企業価値の向上を目指して新事業領域の開拓に取り組んでいる。今回、その新たな事業として「農業ビジネス」に参入するという。

近年の農業は、技術革新の進展等により、高付加価値の農作物が安定的に生産できるようになるとともに、消費者の食に対する安心・安全志向や品質・鮮度志向が高まっている。こうした状況を受けて、グループ内で「農業ビジネス」への進出の可能性について検討を重ね、「農業ビジネス」が今後さらに成長していくと見込まれること、ならびに長期的にはグループで展開している既存事業との相乗効果も期待できることから、今般「農業ビジネス」をグループの新たな事業メニューと位置付け、まずは人気の高い高糖度ミニトマトの通年生産に取り組む。

具体的には、グループにおいて新規事業のインキュベーション(育成)の役割を担っている株式会社ライフデザイン阪急阪神が、農業ベンチャーの「株式会社オーガニックソイル」と業務提携して進めていく。


オーガニックソイル社は独自配合の土や肥料の開発にノウハウを持っており、太陽光利用型環境制御ハウス(気化熱による冷却装置やヒートポンプによる冷暖房装置等を備え、栽培環境を制御可能なハウス)を利用した栽培と、糖度の計測・選果等により、年間を通して安定的に高糖度ミニトマトを生産・供給する技術を有するとともに、これまで数多くの実績を残している。

ライフデザイン阪急阪神では、このハウスを兵庫県姫路市に設置し、オーガニックソイル社から栽培技術の提供を受けながら、2019年夏より生産を開始し、年間80トンの販売を目指す。

■太陽光利用型環境制御ハウスの概要
所在地:兵庫県姫路市余部区下余部154 他
敷地面積:1万1658平方メートル
ハウス棟数:5連ハウス2棟(設置面積:4356平方メートル)
着工:2019年2月(予定)
竣工:2019年6月(予定)

<参考URL>
株式会社ライフデザイン阪急阪神
株式会社オーガニックソイル
阪急阪神ホールディングス株式会社
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
パックごはん定期便