障がい者雇用支援サービス「IBUKI」、第6FARMをオープン

障がい者雇用支援コンサルティングを行う株式会社スタートラインは、屋内農園型障がい者雇用支援サービス 「IBUKI(イブキ)」の第6FARMを、2019年6月3日に、神奈川県海老名市にオープンする。

障がい者雇用支援コンサルタント

2018年4月の法定雇用率2.2%への引き上げにより、障がい者雇用への企業の対策が急務となっている。特に「障がい者にどのような業務を任せるか(職域開拓)」という声が、スタートラインが障がい者雇用支援コンサルティングを行うなかでも非常に多く集まっており、障がい者雇用を難しく感じるひとつの要因となっていることが明白だ。

このような企業の課題に対して、農業を活用した障がい者雇用が新たな雇用手段の一つとして注目されており、スタートラインでは障がい者がより長く安心して働くことができるサポート付きの就業環境を備えた、屋内農園型の障がい者雇用支援サービス「IBUKI」を2017年8月より開始している。

スタートラインが運営するIBUKIは天候の影響を受けない安全な屋内農園で、導入企業が主に知的障がい者や精神・発達障がい者を雇用し、約50種類のハーブ、葉物野菜、エディブルフラワーの栽培が業務となっている障がい者雇用支援サービス。栽培した作物は、自社の福利厚生として社員へ配るほか、ハーブティー等に加工され、企業のノベルティなどのブランディングツールとしても活用されている。

成果物イメージ

「息吹」という名前は、冬が終わり植物や生き物がいっせいに息吹を吹き返し、活動的になり始めるさまを表している。また、「育つ」「活気がある」「希望を与える」「元気づける」「明るくする」「刺激を与える」等のイメージもあり、働く障がい者に「働く喜び」を感じてもらいたいという想いが込められている。

働く様子イメージ

農作業は土や植物にふれることで精神の安定にもつながり、それぞれの障がい特性に合った仕事ができるという点で、障がい者に適している仕事の一つと考えられている。IBUKIでは主に、障がい特性上作業系の業務にて能力を発揮することができる知的障がい者や精神・発達障がい者が勤務している。

IBUKIでは屋内農園(働く場所)と、障がい者へのサポート体制がセットで提供。サテライトオフィス同様、障がい者雇用支援のプロフェッショナルも常駐しており、安心して働ける環境が整っており、企業にとっても障がい者雇用の促進がしやすいサービスとなっている。

IBUKI外観イメージ

IBUKIのサービスが開始した2017年8月から、これまで計5拠点を開設し、今回の第6FARMについても既に企業からの予約が殺到し、すべて満室となっている。さらに、継続して予約が集まっており、2019年7月を目途に第7FARMの開設準備もスタートしている。

スタートラインが掲げる企業理念はこれからも「関わるすべての人に働く喜びを」。

この理念のもと、2009年創業以来、障がい者の就労、雇用の領域において、「採用」と「雇用後の定着」に重きを置き、サテライトオフィスサービスを運営しており、2016年2月には障がい者向け就職サイト「MyMylink」、2017年8月には屋内農園型障がい者雇用支援サービス「IBUKI」、2018年10月には「インクルMARUNOUCHI」、同年11月には「企業向けカスタマイズ研修」など、障がい者採用・雇用支援の領域でのサービスメニューを拡充している。

<参考URL>
株式会社スタートライン
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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