市販の手押し車を電動化できる「E-Cat kit」が発売

株式会社CuboRexは、農作物の運搬作業等に使用する市販の一輪車を電動化する「E-Cat kit(イーキャットキット)」を発売した。価格は14万3000円(税込)。

「E-Cat kit(イーキャットキット)」は、JAグループが保有する施設や店舗ネットワーク、農業者との接点等の資産を活用できるJAアクセラレーター第2期の支援を受け開発された製品だ。2020年10月に開始されたみかんの一大生産地である和歌山県のJAありだとの先行販売では、4カ月で100台を販売した。


JAアクセラレーター第2期の採択企業として農業用不整地走行システムの開発を推進


CuboRexは、農地や雪上など不整地走行も可能な小型移動機器の開発・製造・販売を手がける企業で、JAアクセラレーター第二期の採択企業として、農業用不整地走行システムの開発を推進している。

JAアクセラレーターとは、JAグループの資源を用いて農業や地域社会が抱える課題を解決する商品やサービスを募集する企業向けの支援事業である。採択された企業は、JAグループが保有する施設や店舗ネットワーク、農業者との接点等の資産を活用した新規ビジナスを展開できる仕組みとなっている。

同社が2019年11月に販売を開始した不整地ロボット開発用クローラシステム「CuGo(キューゴー)」は、「既存の機器に後付けして新たな農業用ロボットを開発できる」として約200台を販売したという。


現在、「E-Cat kit(イーキャットキット)」は、傾斜地や段畑が多い和歌山県北西部のみかん畑を中心に導入が進んでいるという。利用者からは、「運搬作業が楽になった」、 「運搬作業が速くなった」等の声が届いているそうだ。

E-Cat kit(イーキャットキット) 参考動画

またCuboRexはE-cat kitの全国展開に向けて、2月24日(水)~26日(金)にインテックス大阪で開催された農業総合展「第4回関西農業week」にも出展した。

製品概要


品名:E-Cat kit(イーキャットキット)
価格:14万3000円(税込み)

【セット内容】
・モーター内蔵ホイール
・リチウムバッテリー・
・充電器
・コントローラー
・コントローラーバッグ
・アクセルレバー&ディスプレイ

【オプション】
・組立サービス (2万円)
・ブレーキ (9000円)
・追加バッテリー (4万3000円)
・立ち乗り用台車 (2万円)


株式会社CuboRex
https://cuborex.com/
JAアクセラレーター
https://ja2020.01booster.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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