イチゴ完全自動栽培ロボットの研究開発施設「HarvestX Lab」が東京大学内に開設

植物工場向けロボットの開発を手がけるHarvestX株式会社は、イチゴ栽培に必要な受粉や収穫作業を自動で実行するロボットシステム専用の研究施設「HarvestX Lab」を、東京大学本郷キャンパス内に設立した。


一年を通して試験が可能な研究開発施設


高度な環境制御と生育予測を可能にする植物工場は、農業人口の減少や食糧問題など、世界が直面するさまざま農業課題に対応できると注目されている一方で、ミツバチを媒介とした虫媒受粉に多くを依存するイチゴの栽培では、ストレスによる受粉の不安定さ、飼育管理の高コスト化、死骸の腐敗による衛生状態の悪化等の課題が残されている。

同社は、植物工場と同等の栽培設備を備える「HarvestX Lab」を使用して、既に実証が完了している受粉・収穫作業の他に、ロボットシステムの検証・評価項目の追加をすることで試験サイクルを加速。システムの早期の製品化を目指す。2021年夏頃には、植物工場に特化した機能拡充に向けて新たな農業ロボットを発表予定だ。


HarvestX株式会社
https://harvestx.jp
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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