太陽光で電源いらずの農業IoTゲートウェイ「AgriPalette NEXT」発売

農業IoTソリューション「Agri Palette」を提供する株式会社Momoは、太陽光を利用したソーラー型の農業IoTゲートウェイ(受信機)「AgriPalette NEXT」を発売した。価格は11万9800円(税抜き)。

「AgriPalette NEXT」は、地域における同一品目の生産性向上を図る「Agri Palette With」を導入している神戸市西区のトマト生産部会の協力で実施した実証実験を経て開発されたもの。
これにより今後は、電源の確保が難しい圃場でも同社のセンシングシステムを導入する事が可能になる。

AgriPalette NEXT

電源確保が不要な農業用IoTゲートウェイ


「Agri Palette」は、農作物の成長に必要な土壌データ(土壌水分量・土壌温度・土壌EC・土壌Ph)と環境データ(日照量・気温・湿度・二酸化炭素濃度)を専用のゲートウェイで取得して可視化するセンサーシステムである。

Agri Paletteの概要図
Agri Palette Withのグラフ画面
今回発売した「AgriPalette NEXT」は、電源の確保が困難な圃場向けに開発したソーラー型のゲートウェイ。
実証実験に参加した生産者からは、「AC電源が確保できない場所でも使用できるため圃場の選択肢が広がる。」等の声が寄せられている。


農林水産省が平成30年に実施した統計調査によれば、日本全国の耕地(畑)のうち、 電源が容易に確保できる圃場の割合は5%にも満たない状況という。

同社は「AgriPalette NEXT」の提供を通じて、電源の確保が困難な圃場を含むすべての生産現場にIoTを活用した農業生産を普及したい考えだ。


株式会社Momo
https://momo-ltd.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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