DJI社の農薬散布用ドローン「AGRASシリーズ」の新機種が発売

世界最大手のドローンメーカーDJI社の日本法人であるDJI JAPAN株式会社は、農薬散布用ドローン「AGRAS T30」と「AGRAS T10」の国内販売を開始した。本体価格はT30が約170万円(税抜)、T10が約120万円(税抜)。


農薬散布用ドローン「AGRAS T20」の上・下位モデル


同社が販売を開始した「AGRAS T30」と「AGRAS T10」は、「AGRAS T20」に搭載されているRTK高精度測位モジュールや圃場の起伏を識別する3D飛行等の機能はそのままに、ノズル個数、タンク容量、散布幅の改変や最大4km離れた場所から安定した画像伝送をサポートする送信機、360度検知球型全方向レーダーシステム機能、液剤の漏れを防止する3層保護の完全密閉構造等の追加がなされている。

詳細は以下の通りだ。

・AGRAS T30


ノズル個数:16個
タンク容量:30リットル
最大散布幅:9メートル

特徴
  • 1時間あたり約16ヘクタールの散布が可能。
  • カーボンファイバーによるアーム構造で折り畳み状態の体積を80%削減。
  • 最大容量40kgの粒剤散布装置で1分間あたり20kg以上の吐出量を実現。
  • ノズル変形モードを使用すれば、果樹栽培に必要な葉裏への散布が行える。
  • 重量検知センサーによる液剤残量のリアルタイム確認機能と補充アラート機能を搭載。
  • 各種デジタル農業ソリューションとの併用が可能。

・AGRAS T10


ノズル個数:4個
タンク容量:8リットル
最大散布幅:6メートル

特徴
  • 国土の約7割を中山間地域が占める日本の農業に適したコンパクトモデル。
  • 1時間あたり約6.7ヘクタールの散布が可能。
  • 最大容量10kgの粒剤散布装置で最大散布幅7.5メートルを実現。
  • 重量検知センサーによる液剤残量のリアルタイム確認機能と補充アラート機能を搭載。

AGRAS T30・T10の紹介動画

DJI JAPANは、2019年に発売した「AGRAS T20」の販売を契機に、整備工場の充実や教育施設の新設など、日本の農業者が農薬散布用ドローンを安心して利用できる環境づくりを進めてきた。
同社は、「AGRASシリーズ」の販売を通じて、スマート農業技術を活用した農業生産を普及したい考えだ。

製品情報


農薬散布用ドローン「AGRAS T30」
販売価格:約170万円(税抜)
ノズル個数:16個
タンク容量:30リットル
最大散布幅:9メートル
最大散布量:1時間あたり約16ヘクタール

農薬散布用ドローン「AGRAS T10」
販売価格:約120万円(税抜)
ノズル個数:4個
タンク容量:8リットル
最大散布幅:6メートル
最大散布量:1時間あたり約6.7ヘクタール


DJI JAPAN株式会社
https://www.dji.com/jp
「AGRAS T30」製品紹介ページ
https://www.dji.com/jp/t30
「AGRAS T20」製品紹介ページ
https://www.dji.com/jp/t20
「AGRAS T10」製品紹介ページ
https://www.dji.com/jp/t10
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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