小ロット食品が対象の輸出物流サービス「つながる便」がスタート

農作物に特化した物流企業である株式会社福岡ソノリクは、九州の食輸出協議会と共同で、九州各県の集荷場所に持ち込まれた小ロットの農産物や食品を博多港または福岡空港まで輸送する低コストな輸出向け物流サービスを2021年12月15日から開始した。


日本の農産物・食品の輸出額は、8年連続で過去最高額を更新するなど、年々増加の一途を辿っている。しかし、小・中規模の農業生産者や食品事業者が多い日本では、運送費や保管費、荷役費(通関料・取扱手数料・関税を含む)、人件費など輸出に必要な物流コストを準備することが難しく、参入を希望しても必要な費用を捻出できないという課題を抱えている。

農産物の輸出を促進


「つながる便」は、 九州各県に設けた集荷拠点を利用して高品質な輸送を小ロット・低コストで提供する九州内限定の物流シェアリングサービス。輸送に使用するトラックを複数のドライバーでシェアする方法を採用することで、小ロット・低価格の輸送を実現している。

今回、開始した輸出向け物流サービスは、福岡ソノリクが保有する物流網や大型冷蔵施設を活用して、九州各県で生産された農産物・食品を九州最大の貿易港である博多港・福岡空港に輸送するもの。

集荷拠点は、鳥栖市・佐賀市・唐津市・諫早市・ 雲仙市・熊本市・大分市・延岡市・宮崎市・鹿児島市の計10箇所で、常温品と低温品の2種類の配送温度帯を選択できる。

料金は1ケース450円(最大50ケース)で重量は10kg(横45cm×縦35cm×高さ30cm以内)まで。
初回申し込みは電話からで、2回目以降はパソコンやスマートフォンを通じて申し込みできる。


株式会社福岡ソノリク
https://www.fukuokasonoriku.co.jp/
九州の食輸出協議会
https://www.kyushu-shokuyushutsu.com/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便