スマート農業の現状と未来をまとめた書籍「スマート農業のすすめ」発売

産業開発機構株式会社は、書籍スマート農業のすすめ ~次世代農業人(スマートファーマー)の心得~」を5月7日に発売した。


次世代の農業を担う若者や周辺事業者、さらには異業種から農業に参入を考えている企業の方々に「スマート農業の現在地」と第4次産業革命につながる「これから進むべき方向」について事例を元に示唆。
“恰好よくて”“稼げて”“感動のある”「新3K農業」を実現するためのスマート農業(スマートアグリ)実践に向けた必読の1冊となっている。

【書籍情報】
『スマート農業のすすめ~次世代農業人(スマートファーマー)の心得~』
著者:渡邊智之(日本農業情報システム協会 理事長)
出版社:産業開発機構
A5判 180ページ
発刊:2018年5月7日
価格:1800円(税抜)

<もくじ>
はじめに

◆1章 日本の農業のめざすべき姿とは
1.1 社会的背景
1.2 異業種参入・6次産業化の実態
1.3 輸出拡大
1.4 アメリカ合衆国のTPP離脱
1.5 GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)認証取得拡大
1.6 これからの農業協同組合との関わり
1.7 安心・安全とは
1.8 メイド・バイ・ジャパニーズ(Made by Japanese)と日式農法
1.9 農業における規模の経済
1.10 農業生産者を取り巻くプレイヤー
1.11 比較されるオランダ農業
1.12 少量多品種生産
1.13 イノベーター不足

2章 「スマート農業」の夜明け
2.1 農業現場の課題解決には「よそ者、若者、馬鹿者」が必要
2.2 自然環境ではなく、ヒューマンエラーが命取りに
2.3 農業組織としての「経営理念・事業ビジョン」について
2.4 農業生産者の五感の「見える化」
2.5 作業日誌の共有
2.6 農業生産におけるコスト
2.7 匠の農業のノウハウ
2.8 地域活性化・地方創生

3章 「スマート農業」普及に向けた政府の取り組み
3.1 農業分野における情報科学の活用に係る研究会(2009年度)
3.2 アグリプラットフォームコンソーシアム(2010年度~)
3.3 農業分野におけるIT利活用に関する意識・意向調査(2012年農林水産省
3.4 「日本再興戦略」&「世界最先端IT 国家創造宣言」(2013年)
3.5 スマート農業の実現に向けた研究会(2013年農林水産省)
3.6 農林水産分野におけるIT利活用推進調査(2014年農林水産省)&農業情報(データ)の相互運用性・可搬性の確保に資する標準化に関する調査(2014年総務省)
3.7 革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)(2014年~2017年)
3.8 クラウド活用型食品トレーサビリティ・システム確立(2014年度)
3.9 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)(2014年~)
3.10 農業情報創成・流通促進戦略(2014年6月)
3.11 知的財産戦略(2015.5 農林水産省)&農業ICT知的財産活用ガイドライン(農林水産省:慶應義塾大学委託)
3.12 「知」の集積と活用の場(2015年~)
3.13 農業経営におけるデータ利用に係る調査(2016年度)
3.14 農業データ連携基盤協議会(WAGRI)設立(2017年度)

4章 「スマート農業」が農業を魅力ある職業へ
4.1 「スマート農業」の現在位置
4.1.1 各種センサを活用した遠隔統合施設制御(次世代施設園芸植物工場
4.1.2 GPSを活用した農業機械の精密制御
4.1.3 スマートフォン、タブレットを活用した作業・生育管理
4.1.4 POSと栽培・在庫情報連携による販売管理
4.2 農業生産組織の大規模化
4.3 農業法人の実態

5章 匠(たくみ)の知識の形式知化に向けて
5.1 情報武装によるリスクヘッジ・ステークホルダー間でのリスクテイク
5.2 各種シミュレーション
5.2.1 作業時間から人件費の把握
5.2.2 コストの明確化により、収入増
5.2.3 作付シミュレーション
5.3 匠の技術(ノウハウ、ナレッジ、こだわり)継承
5.4 ブランド、フランチャイズ化
5.5 「知的財産」が農業生産者の新たな収益源に
5.6 非破壊センシング、クオリティの担保
5.7 選果データと生産管理データの融合
5.8 画像解析技術の進歩と病害虫対策
5.9 盗難、人災、犯罪
5.10 衛星活用・リモートセンシング
5.11 ロボット・ドローンアシストスーツ
5.12 遠隔農法
5.13 スマート農産物

6章 次世代農業を担う人材育成
6.1 “かっこよく”“感動があり”“稼げる”「新3K農業」の実現
6.2 農業生産者のキャリア形成
6.3 「スマートファーマー」の育成
6.4 「アグリデータサイエンティスト」の育成
6.5 「スマートアグリエバンジェリスト」の育成

7章 フードバリューチェーン外でのニーズ
7.1 金融、保険業でのICT活用(アグリテック×フィンテック)
7.2 種苗メーカー
7.3 農業機械メーカーでは
7.4 農地バンク(農地中間管理機構)では

8章 次世代食・農情報流通基盤(プラットフォーム)【Nober】構築
8.1 Noberの想定機能
8.2 農業生産者と消費者のニーズをマッチング
8.3 次世代のトレーサビリティ
8.4 次世代バイヤー(プリンシパルバイヤー)の必要性
8.5 食品・農業関連のオープンデータ&ビッグデータ
8.6 知られざる野菜の流通上での規格、食品ロスフードロス
8.7 ローカルロジスティクスの実現
8.8 健康や防災などその他分野とのデータ連携(医福食農連携)
8.9 バイオテクノロジーとの融合
8.10 再生可能エネルギーとスマート農業
8.11 スマートアグリタウンについて
さいごに

<参考URL>
産業開発機構株式会社
http://www.eizojoho.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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