NTT東日本と宮城県岩沼市が「スマート田んぼダム」の実証実験を開始

宮城県岩沼市はNTT東日本と共同で、水田の水位を遠隔から監視して農業用水を自動で給排水する実証実験を開始した。
実証期間は2022年4月27日から2022年10月31日まで。

水田の水管理のスマート化を推進


現在、日本では農業用水を給排水する設備を利用した水田の水管理や田んぼダムを活用した水害対策が行われているが、稲の生長に必要な水分や貯留した雨水を給排水するためには、水田の水位を目視で確認して、給水栓や排水門等の設備を手動で操作する必要があった。

今回の実証実験では、岩沼市の農事組合法人千貫農場きたはせの圃場を実証フィールドに、自動給水栓、自動排水門、水位・水温センサーの3つの機器を使用。スマート農業導入による作業時間の短縮や経済的効果の確認、製品の問題点の調査、貯水・排水パターンごとの治水効果の推定、スマート田んぼダムの普及等を実施していく。

実証イメージ

自動給水栓

自動排水門

水位・水温センサー

両者は、今回の実証実験で得た成果を参考に、水田の水管理と水害対策のスマート化を推進していきたい考えだ。


宮城県岩沼市
https://www.city.iwanuma.miyagi.jp/
NTT東日本
https://www.ntt-east.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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