日本とニュージーランドで、季節の違いを利用したぶどうの通年生産による雇用安定化の試みがスタート

独自の農業人材循環制度を活用した二拠点生産モデルを実践する株式会社GREENCOLLARと土地に縛られない農業を実践する株式会社KNOWCHは、日本とニュージーランドの季節の違いを利用して高品質なぶどう(日本品種)を通年で生産する協業を開始した。

GREENCOLLARが実践する日本とニュージーランドの二拠点生産モデル。
ニュージーランドで行われているスマート農業技術を活用した環境共存型の栽培技術も習得できる。

雇用の安定化を推進


現在、日本の果樹生産の現場では、若手農業従事者の減少、技術継承の断絶、国際競争力の低下等の課題を背景に、法人化の推進や企業による参入など大規模化に向けたさまざまな取り組みが進められている。

しかし、年間の繁閑差が大きい果樹栽培では、多くの従業員を通年で雇用していくことが難しく、大規模化を進めても効率的な生産体制を構築できないという課題を抱えているという。

今回の協業での両社の役割は以下の通り。

GREENCOLLAR
・ニュージーランドにある自社農園を活用した二拠点生産モデルの提供。
・ニュージーランドを拠点にしたぶどうの輸出
KNOWCH
・ニュージーランドでのぶどう栽培。

GREENCOLLARのスタッフ

KNOWCHのスタッフ

両社は今回の協業を通じ、農業人材の海外進出を実現する新たなモデルケースを示すことで、日本の果樹生産現場の雇用の安定化を推進していく構えだ。


株式会社GREENCOLLAR
https://gokushun.com/pages/about
株式会社KNOWCH
https://knowch.net/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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