15秒でミニトマトを自動収穫できるAI自動走行型アームロボットの実証実験がスタート

ロボット開発を手がける株式会社スマートロボティクスは、2020年春からの実用化を目指し,ビニールハウス用のAI×自動走行型アームロボット「ミニトマト自動収穫ロボット」の実証実験を開始した。


AI搭載の自動走行型「ミニトマト自動収穫ロボット」


スマートロボティクスのトマト自動収穫ロボットは、ハウス内を自動で移動しながら、ヘタが取れないようにミニトマトを収穫してカゴに詰めることができるロボットだ。

ロボットには、カメラや距離センサーが搭載されており、ディープラーニングによる画像認識技術を用いて、トマトの認識やサイズ判別、収穫判断などが行われる。
2019年3月に同社のオフィス内で行われた、ミニトマト苗の収穫実験では1個あたりの収穫時間『約15秒』を実現した。

収穫作業に使用するロボットハンドは同社が設計開発したもの(技術特許申請中)

開発の背景

高齢化や人手不足が叫ばれている昨今の農業事情において、農作業の約半分を占めるのが「収穫作業」といわれている。

同社は、人手不足の解消や農作業の軽減を目的に、2018年11月から自動野菜収穫ロボットの企画及び設計開発に取り組んできた。今後は、量産に向けたコストダウンを図ると共に、自動走行機能の改良や昼夜での認識機能の向上などにも着手。2020年春の実用化を目指し、収穫時期のみ利用可能なレンタルを中心としたサービスを展開していく方針だ。

「トマト自動収穫ロボット」参考動画

<参考リンク>
株式会社スマートロボティクス
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WRITER LIST

  1. よないつかさ
    1994年生まれ、神奈川県横浜市出身。恵泉女学園大学では主に有機栽培について学び、生活園芸士の資格を持つ。農協に窓口担当として5年勤め、夫の転勤を機に退職。アメリカで第一子を出産し、子育てをしながらフリーライターとして活動。一番好きな野菜はトマト(アイコ)。
  2. syonaitaro
    1994年生まれ、山形県出身、東京農業大学卒業。大学卒業後は関東で数年間修業。現在はUターン就農。通常の栽培よりも農薬を減らして栽培する特別栽培に取り組み、圃場の生産管理を行っている。農業の魅力を伝えるべく、兼業ライターとしても活動中。
  3. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  4. 沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  5. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。