丹波県民局、黒大豆・枝豆と山の芋を対象としたスマート農業実証実演会を開催

丹波黒大豆・枝豆や山の芋などの特産物を中心とした土地利用型の農業経営における 、ICT・AI・ドローン等の先端技術を活用したスマート農業の技術実証を展開している丹波県民局丹波農林振興事務所 丹波農業改良普及センターは、8月1日に撮影用ドローンを利用した圃場の空撮手法およびAI 解析、ドローンによる全面およびピンポイント農薬散布技術の取り組みについて紹介する実演会を開催する。

丹波地域(丹波篠山市)におけるスマート農業の展開・支援状況としては、地元の農業法人や生産組合、JAなどと連携して実施。ドローン、圃場環境モニタリング機器(センサー)及びGISを利用したクラウド営農管理ソフト等の導入による栽培管理の省労力・効率化等に向けたモデル経営体の育成を支援している。

今回の実演界では、丹波黒大豆と枝豆に関しては、撮影用ドローンによる圃場の空撮、空撮画像のAI解析手法、さらにドローンによる全自動の全面もしくはピンポイントの散布を実施。山の芋については、ドローンによる全自動での農薬散布を実施する。

このドローンによる病害虫検知及び農薬散布については、株式会社オプティムによるソリューションを利用。兵庫県丹波県民局と連携し、利用手法の確立や検知可能病害虫の拡充、ドローンによる農薬散布手法の確立等を目指す。

さらに、実証先(技術実証拠点)のほかにも、丹波篠山市内の認定農業者等8経営体において同ソリューションを利用し、丹波黒大豆・枝豆栽培における現場レベルでの技術検証を進めていくという。

取り組み主体と実証内容

(農)丹波ささやまおただ
・丹波黒大豆・枝豆におけるドローン・AIによる害虫検知技術の利用手法の確立及び検知可能病害虫の検証。
・ドローンによる全面及びピンポイント農薬散布技術の実証及び虫害防除体系の構築。

味間南農業生産組合
・山の芋におけるドローンによる空撮画像を利用した葉渋病等の病害虫検知に向けたAI学習用供試材料の作成。
・ドローンによる農薬散布技術の実証。

JA丹波ささやま山の芋部会
・山の芋における土壌水分のセンシング及び適期潅水による高品質化技術の実証。

(株)アグリヘルシーファーム
・GISを利用したクラウド型営農管理システムによる圃場管理の合理化及び水田センサー(水位の見える化)を利用した栽培管理の省力化。

<参考URL>
兵庫県/丹波地域におけるスマート農業の展開

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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