ごはんソムリエが伝授! ごはんをおいしく冷凍・レンジ解凍するコツ

料理研究家でごはんソムリエの秋元です。この連載ではお米をおいしく食べるために“知っておくと役に立つお話”やレシピをお伝えします。

電子レンジで冷凍したごはんを解凍すると、上の部分だけが固くなってしまったり、まだ温まっていない部分があるということはありませんか?

今回は冷凍ごはんをおいしく食べるための、冷凍の仕方、解凍のコツを教えたいと思います。

上手に冷凍すれば、約3分でツヤツヤほかほかのごはんが食べられますよ。


どうして失敗してしまうのか?


スチームオーブンといわれる機種を除けば、ほとんどの電子レンジは上部から出るマイクロ波を利用して加熱しているため、中央部分よりも端の方、底の部分よりも上の方が温まりやすい仕組みになっています。

ですから、ごはんを温めて真ん中がまだ冷たい! ラップをせずに温めて上部が硬くなる! のは当然のこと。それは温め方の問題ではなく、電子レンジの特性からなのです。

ごはんの冷凍・解凍方法を少し工夫すれば、これらを防ぐことができます。

ごはんをおいしく冷凍するには?


1.炊きたてを冷凍する


まず、ごはんをおいしい状態で冷凍することが大切です。炊きたてのごはんを保存用の容器に入れる、またはラップに包みましょう。

2.平たくふんわりまとめる


形状は、電子レンジでの加熱ムラが大きくならないよう、1食分ずつ、平たくふんわりと保存容器に入れることがポイントです。

ラップで包んだものは、乾燥や他の食品のにおい移りを防ぐために、フリーザーバックに入れるとなお良いです。

3.低い温度で一気に冷凍


冷凍方法は、でんぷんの老化を防ぐために、できるだけ低い温度で一気に冷凍しましょう。平たくラップに包むことは、早く冷凍できるという利点もあります。

冷蔵庫に急速冷凍の機能がある場合には、そちらを利用すると良いですね。そういった機能がない場合には、ステンレスのトレーではさんで保冷剤を乗せて冷凍すると、他の食品を温めることなく短時間で冷凍することができます。


ごはんをおいしく解凍するコツ


お茶碗1杯分の冷凍ごはんは、600Wの電子レンジ約3分の加熱でふっくらとしたごはんになります。一度にたくさんの量のごはんを温めると加熱ムラの原因になるので、気をつけましょう。

加熱が終わったごはんは、蒸気が冷めて表面がビチャビチャにならないよう、お茶碗によそい、軽くほぐしてあげるとよりふっくらします。


ごはんの炊き方で冷凍ごはんの味は変わる?


洗米後、しっかり浸水してから炊いたごはんの方が、お米の内部までしっかり水分が吸収されているため、電子レンジで加熱した後もふっくらと仕上がります。

粘り気が強く、柔らかめの品種(低アミロース米など)は再加熱をすると米粒同士がくっつきやすい傾向にあるので、冷凍ごはんは必須! という方は、炊きたての味わいだけでなく、電子レンジでの再加熱後も変化の少ない銘柄を選ぶのも良いかもしれません。おすすめの銘柄は、粒張りがしっかりしている「つや姫」、「にこまる」、「ゆうだい21」です。

今回ご紹介した方法は玄米でも同様です。蒸し器を使うとさらにふっくら仕上がりますが、手軽な電子レンジが断然おすすめ。

何かと忙しい年度末、しっかり浸水した白米や玄米を多めに炊飯しておき、冷凍ストックしてみてはいかがでしょうか。


■減農薬のあんしん・安全なお米を選ぼう!


毎日食べるお米は、子どもや家族みんなにあんしんな商品を選びたいですね。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを利用し、農薬の使用量を最小限に抑えたお米です。

玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

●冷凍ごはんにおすすめなスマート米


・こしいぶき
粘り気が少なく、お米の粒ひとつひとつがしっかりとしている。
スマート米 新潟県産 こしいぶき
・天のつぶ
しっかりとした硬めの食感が特徴。粘りが少ないのでべチャっとしにくい。
スマート米 福島県産 天のつぶ
・まっしぐら
粘り気が少なくあっさりとした味わい。しっかりとした粒感と適度な弾力で食べ応えも。
スマート米 青森県産 まっしぐら

各地の人気銘柄から、あまり見かけない貴重な銘柄をラインナップ。お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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