土鍋や普通の鍋でおいしい!白米の炊き方【基本】

料理研究家でごはんソムリエの秋元です。この連載ではお米をおいしく食べるために“知っておくと役に立つお話”やレシピをお伝えします。

ツヤツヤのごはんに立ち上る甘い香り、土鍋ごはんの蓋を開ける瞬間って「至福のひととき」ですよね。コツさえ知っていれば、土鍋や家にあるお鍋でも簡単にごはんを炊くことができます。

電気が使えない場所や災害時にもカセットコンロで炊飯できるので、ぜひこの機会にポイントを覚えてみてください。


基本の手順(土鍋・鍋共通)

1.といだお米、1合につき1カップ(200ml)の水をボウルに入れて30分以上浸す(前の晩からじっくり浸水させる場合は、ボウルにラップをし、冷蔵庫に入れておきましょう)

2.土鍋に1を入れ、蓋をして火にかけ、「中火〜強火」にかける(この時点では蓋を開けて中を確認しても構いません)

3.沸騰したら火を弱め、消える寸前くらいの「トロ火」にして12分加熱(ぶくぶくとしっかり沸騰している状態で火を弱めましょう)

4.最後に30秒ほど「強火」にし、土鍋の中の余分な水分を飛ばす

5.火を止め、8〜10分蒸らす(ここでは蓋を開けないようにしましょう)

土鍋で炊く場合のポイント



「はじめチョロチョロなかぱっぱ……」と聞いたことがありませんか?

 

はじめは「弱火」? と思われる方が多いかもしれませんが、土鍋は熱しにくく冷めにくいのが特徴なので、はじめは「中火〜強火」で構いません。薄手の土鍋の場合は「中火」、厚手の場合は「強火」と覚えておくと良いと思います。


 

鍋で炊く場合のポイント



基本的な水加減や炊飯時間は土鍋と同じです。鍋の素材や厚みで熱の伝わり方が変わり、ごはんの仕上がりが変わります。

●どんな鍋で炊けるの?


鍋の材質によって炊き上がりに違いはありますが、厚手(多層構造)の鍋でおいしく炊くことができます。

・ホーロー
・鉄
・ステンレス
・アルミ など

テフロン加工のフライパンや薄手の鍋でも蓋があれば炊けますが、粘りや甘みが出にくくなります。特に注意が必要なお鍋は2つ。

・アルミの鍋
厚手のものでも熱伝導が良く沸騰が早いので、「中火」でスタート。
・鉄鍋(南部鉄器など)
粘りがあり柔らかめに炊き上がるため、「水加減を控えめ」に。

それぞれの特徴を見ながら、ご自分の好みに合わせましょう。

●鍋でおいしく炊くコツ


ポイントは3つ。

(1)炊く前にしっかり浸水する
(2)8〜10分かけて沸騰させる
(3)蒸らし時間をきちんととる

この3つにより、お米のでんぷんはしっかりα化(糊化)され、本来もった甘みやうま味、粘りが最大限に発揮されます。

一番難しく、失敗しやすいのは「(2)8〜10分かけて沸騰させる」です。コンロの大きさや鍋によって条件が変わってくるので、初めて鍋でごはんを炊く時には、ご自分の鍋とコンロで10分前後で沸騰する火加減がどれくらいなのかを確認してみてください。



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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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