お米でもたんぱく質が取れる?「植物由来たんぱく質」の上手な取り入れ方を解説

健康的な体づくりに、たんぱく質は欠かせない栄養素です。筋肉増強や美容のために意識している人も多いのではないでしょうか。しかし、食べかたによってたんぱく質は、筋肉にも体脂肪にもなってしまうのです。

たんぱく質を健康的に取り入れる方法と意外と知られていないお米との関係についてご紹介します。


そもそもたんぱく質ってどんな性質?


たんぱく質は筋肉や骨など体の組織をつくる栄養素で、ホルモンや酵素の材料としても利用されます。

20種類のアミノ酸が結合して作られますが、そのうち9種類は体内で合成できないため、食事から摂取する必要があり、これを必須アミノ酸と呼びます。その含有率を「アミノ酸スコア」として全ての必須アミノ酸がバランスよく含まれているかの指標となっています。

肉、魚、卵、乳製品といった動物由来のたんぱく質は、必須アミノ酸をバランスよく含み、アミノ酸スコアは100。

一方で大豆や穀類など植物由来のたんぱく質のアミノ酸スコアはやや劣ります。

とはいえ、動物由来の食品だけでたんぱく質を摂ろうとすると、脂質を取りすぎてしまいます。そのため、動物性と植物性両方のたんぱく質を摂取することが望ましいのです。

また、たんぱく質の必要量は年齢や活動量によって異なりますが、体重1kgあたりおよそ0.8〜1.0gです。エネルギー必要量の13〜20%をたんぱく質で摂取することが理想とされています。

たんぱく質はたくさん摂れば筋肉がつきやすいとは限りません。人の体はたんぱく質を処理できる量に限りがあるのです。

一定量を超えて摂取すると脂肪として蓄えられます。また、たんぱく質の過剰摂取は腸内環境の乱れや腎臓や肝臓への負担が大きくなることもわかっています。

たんぱく質はその性質を理解して、賢く食事に取り入れたいですね。

植物由来のたんぱく質とは


植物由来のたんぱく質には米、小麦、大豆などがあります。それらには食物繊維が含まれています。食物繊維を摂ることで食後の血糖値上昇を緩やかにしたり、コレステロールを体外に排出したり、腸内環境の改善にも期待ができます。

さらに、植物由来のたんぱく質を意識して摂取することで、動物由来のたんぱく質に多く含まれる脂質や飽和脂肪酸の摂りすぎを抑制します。

特に主食はたんぱく質を占める割合が高いので、植物由来のたんぱく質としての役割も大きくなります。

お米に含まれるたんぱく質の割合はエネルギー全体の6%。一見少ないようですが、ごはん2合から摂取できるたんぱく質は17.5gです。これは鮭1切れに含まれるたんぱく質18.0gとほぼ同じとなります。


このようなことからも、お米はたんぱく質を摂取できる食品といえます。

とはいえ、お米だけではたんぱく質が不足するため、おかずと組み合わせて食べる必要があるのです。それでは、どんな献立がよいでしょうか。

お米のたんぱく質を有効活用する方法


お米のたんぱく質を活用する方法を考えてみましょう。

鮭のアミノ酸スコアは100、お米は65。お米のアミノ酸スコアを補う食品としておすすめなのは大豆製品です。日本人に馴染み深いごはんとみそ汁の組み合わせは、動物由来のたんぱく質を食することが少ない時代から、たんぱく質を効率よく摂取する術でした。

また、現代では不足しがちなビタミン、ミネラルの副栄養素や食物繊維は、みそ汁を具だくさんにすることで補うことができ、副栄養素は代謝を円滑にします。

ごはんと具だくさんのみそ汁を軸として、おかずでたんぱく質を補えば、脂質の取りすぎを抑えながら、たんぱく質を十分に摂取することができるのです。

つぎに、おかずの量について考えてみましょう。

日本人の理想的なエネルギー産生栄養素のバランスは炭水化物がおよそ6割合、残り4割がたんぱく質と脂質です。

献立は主食(ごはん)6割に対して主菜+副菜(おかず)を4割にすると、おおよそのバランスが取れることになります。また、1食の目安量は、ごはんはにぎり拳の大きさ、主菜は手のひらにのる大きさが目安といわれています。

これを踏まえて、ごはん、具だくさんのみそ汁、主菜、副菜を献立にすると栄養バランスが整います。

▼献立例:ごはん・具だくさんみそ汁・ポークジンジャー・切干し大根とキクラゲのごま和え・果物

ごはんとおかずのボリュームや植物由来のたんぱく質を見直すと肉や魚の使用量が減るので、おかずにかかる食費削減にも期待できそうです。家計にも嬉しいですね。

たんぱく質の賢い活用ポイント

  1. 質と量が重要
  2. ビタミン、ミネラル、食物繊維を意識する
  3. ごはんとみそ汁で摂取量アップ

いかがでしたか。お米の栄養やたんぱく質の特性を知るとポジティブな気持ちで食生活に取り入れることができると思います。賢く健康的な体づくりをしていきたいですね。

堀口泰子
栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。
フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/


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  1. 田牧一郎
    たまきいちろう。68歳。日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    たなかかつき。32年間の農業出版社勤務を経て、2020年末、故郷の八ヶ岳南麓に帰郷。仲間と共に農業・福祉系NPOを立ち上げ、遊休農地・耕作放棄地を再生し、心身の癒しや健康づくりにつながる有機無農薬の体験型農園づくりに取り組む。NPOでは田んぼ除草にホバークラフトを活用したスマート技術を開発中。農と風土(フード)を愛する人たち向けのブックカフェ・居酒屋を開くのが夢。
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    大阪工業大学大学院修了。福井県職員として、農業試験場研究員、専門技術員、農業技術経営課長、農林水産部技幹を経て退職。現在、日本生産者GAP協会常務理事、日本農業サポート研究所主席コンサルタント。
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    ふくだこういち。東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。現在は主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。http://www.ijas.co.jp/
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    なかむらけいすけ。明治大学農学部卒業後、日本農薬株式会社に約7年勤務。その後、大手経営コンサルティング会社を経て、FOOD BOX株式会社を2019年7月に起業。Facebook:https://www.facebook.com/foodboxjp/、Instagram:https://www.instagram.com/foodbox_jp/
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