気になる植物性ミルク「ライスミルク」とは?栄養価や作り方は?

管理栄養士の柴田真希です。

今、さまざまな植物性ミルクが手に入るようになりました。ただ流行っているから……ではなく自分に合ったミルクを飲んで体をサポートしたり、気持ちをリラックスさせたりするのに役立てたいですね。

植物性のミルク「ライスミルク」って何?


その名の通り米が主原料となった見た目がミルクのようなドリンクです。「米ミルク」や「玄米ミルク」とも呼ばれています。

手作りで作ることもでき、作り方はとてもシンプルで炊いたごはんと水を合わせるだけ。玄米で作るのがおすすめで、不足しがちなビタミンB群や吸収しにくい食物繊維もとりやすくなります。作り方も簡単なのでこのコラムの最後でご紹介しますね。

市販品は米と麹を使って発酵させているものや、塩や植物油を使って飲みやすくしているものがあります。添加物が入っているものもあるので、原材料をチェックしてできるだけ自分に合ったものを選びたいですね。

でも1番大切なポイントは飲んでみて「おいしい」と感じること。自然のお米の甘みを感じることができると思いますよ。

ライスミルクはどんな人におすすめ?


牛乳や豆乳、ライスミルクなどさまざまな「ミルク」がありますが、何を飲んだらよいかわからない方のために栄養などの情報をまとめてみました。

栄養価の特徴



牛乳、無調整豆乳、ライスミルクは市販品(2社)と手作りを計算して比較してみました。

エネルギー(カロリー)は手作りライスミルクが1番低いのが特徴で、脂質もライスミルクの方が牛乳・豆乳に比べて低く、ダイエットにも◎。(市販のライスミルクには植物油が入っているものもあるのでチェックしてみてください。)

また、炭水化物が豊富なので朝の栄養補給や疲れた時などにもよいでしょう。コレステロールも「0」なので、気にされている方はライスミルクや豆乳を選ぶように。たんぱく補給だったら牛乳・豆乳の方が優れているのでおすすめです。

アレルギー対策


牛乳を飲むとおなかがゴロゴロしたり、大豆製品を食べると体調が悪くなったりする方はアレルギーの可能性があります。ライスミルクには乳や大豆由来の原料が使われていないのでアレルギーを気にされている方やお子さんなどにもぴったりです。

ビーガンや週末ベジタリアンの方に


動物性の食品が食べられない方の他、週末だけ菜食生活をするなど動物性食品を控えている方も多くいらっしゃいます。その場合、牛乳が飲めなくなりますが、その代用としてライスミルクをはじめとした植物性ミルクがおすすめです。

今すぐ作れてしまうライスミルク


牛乳や豆乳、その他の植物性ミルクも「作ろうかな」と思って手軽に作れるものではありませんが、ライスミルクはすぐに手作りできてしまうのも特徴です。余ったごはんでも作れて、サステナブルなのもうれしいところです。

手作りライスミルクの作り方とアレンジ方法


それでは早速、手作りライスミルクの作り方をご紹介します。


【材料 1人分】(作りやすい分量) 調理時間:5分
玄米ごはん:50g
水:250cc(ごはんの5倍)
(お好みで)塩:ひとつまみ
(お好みで)砂糖:適量
(お好みで)えごまオイル、ココナッツオイルなど良質な油:適量

【作り方】
玄米ごはんと、水をミキサーに入れて2~3分ミキサーにかける。
※なめらかな口当たりで飲みたい方は、濾してください。
※お好みで、塩や砂糖、オイルなどを入れてください。
※白ごはんや雑穀ごはんでも作ることができます。

そのままいただいてもよいですが、アレンジをご紹介します。

きなこやしょうが、あんこやはちみつなど……


はちみつしょうがライスミルク
甘みが足りないときは、はちみつや砂糖を入れて甘みを加えて。

おしるこ風ライスミルク
あんこを入れてミキサーにかければおしるこ風を楽しむこともできます。

はちみつレモンライスミルク
しょうがやレモン、きなこ、ココアなどを加えると栄養価も風味もアップします。

雑穀ごはんで


黒米のさっぱりライスミルク
ごはんは黒米を入れた雑穀ごはんにするとほんのり紫色のライスミルクが楽しめます。お好みできび砂糖やりんご酢を入れるとさっぱりした味わいでいただくこともできます。

スープなどの料理にも


クラムチャウダー
甘みが控えめなのでいろいろなお料理にも合います。

原料がお米なので煮込むことで自然のとろみがつきます。よりとろみを活かしたかったらごはんの量を増やして作ってもいいですね。

手作りライスミルクならオリジナルでいろいろな楽しみ方ができます。ぜひご自身にあったライスミルクをみつけてみてくださいね。

柴田 真希
管理栄養士。㈱エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。27年間悩み続けた便秘を3日で治した雑穀や米食の素晴らしさを広めるべく、雑穀のブランド「美穀小町」を立ち上げる。現在はお料理コーナーの番組出演をはじめ、各種出版・WEB媒体にレシピ・コラムを掲載する他、食品メー カーや飲食店のメニュー開発やプロデュースなどを手がける。『私は「炭水化物」を食べてキレイにやせました。』(世界文化社)、『はじめての酵素玄米』(キラジェンヌ)など著書多数。

 

 

■手作りライスミルクには「あんしん・安全な玄米」を選ぼう!


せっかくライスミルクを手作りするなら、玄米にこだわりませんか?

お米に残留農薬がある場合、農薬は油に溶けやすい性質があるため、7割〜8割は脂質が多いぬかや胚芽の部分にたまるとされています。ぬかや胚芽は精米すれば取り除かれる部分ですが、それらが残ったままの玄米で食べる時には少し気をつけたいところ。

玄米を選ぶ時には、「農薬残留検査」をしっかりした商品を選びたいものです。

全国各地のこだわりの農家さんとつくっている「スマート米」は、AI・ドローンなどを用いて農薬の使用量を抑えて育てたお米です。

スマート米は、玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

各地の人気銘柄から、あまり見かけない貴重な銘柄をラインナップ。
お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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