玄米食を始めたのにお通じが改善されないのはなぜ?【玄米の失敗あるある】

栄養士の堀口泰子です。

健康への意識が高い方に増えている玄米食。ビタミン、ミネラルに加えて食物繊維が多く含まれることからお通じの改善のために玄米食を始める方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると食物繊維の1日の摂取目標量は、18歳〜64歳の場合で女性18g以上、男性21g以上とされています。しかし、「令和元年国民健康・栄養調査」によると日本人の食物繊維の摂取量は不足しています。

玄米食を取り入れることで不足しがちな食物繊維を積極的に摂りたいですね。

その一方で、玄米食を始めたにも関わらず、お通じが改善されなかったという声を聞くことがあります。それはなぜでしょうか。

その要因について考えられることをまとめてみました。


玄米食でお通じが改善されない理由


消化不良


消化不良は腸内環境の改善を妨げる要因となります。

玄米を炊飯するときに、吸水が十分でないと、炊き上がりが硬くて消化不良の原因になることがあります。玄米はといだ後、5〜6時間以上は浸水し、十分に吸水してから炊飯しましょう。

また、玄米は食物繊維が多く噛みごたえがあるので、よく噛んで食べることが必要です。そしゃくは食べものを細かくして唾液と混ぜ合わせることででんぷんを糖分解する消化の第一段階となります。よく噛むことで胃腸の負担を軽減して、栄養の吸収を助けます。

玄米の炊き方や食べ方を見直してみましょう。

食物繊維の水溶性と不溶性


食物繊維には水に溶けやすい特徴の水溶性と水に溶けにくい不溶性があります。

海藻などに多く含まれる「水溶性食物繊維」は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善を助け、便を柔らかくする働きがあります。

玄米や豆類に多く含まれる「不溶性食物繊維」は、便の量を増やして腸管を刺激し、腸の運動を活発にすることで便通を整える働きがあります。

水溶性と不溶性の両方を摂るように心がけることが必要です。さらに不溶性食物繊維は摂りすぎても便秘を助長することがあるので、不溶性食物繊維に偏りすぎていないのか、確認してみることも大切です。

水分と脂質の不足


水分の摂取量が少ないと便が硬くなり、お通じの改善を妨げます。

水分摂取量には飲む水分だけでなく、食べものの水分も含まれます。そして、発汗などにより、体の水分が失われることで、体内の水分量が不足してお通じに影響することがあります。

さらに、食物繊維が水分を保持して便の体積を増やしたり、水分を吸収して便を柔らかくするので、お通じを改善するためには、積極的に水分補給を心がけることも大切です。玄米食のお通じ改善の力を発揮するためにも、水分補給を意識してみましょう。

また、脂質は腸を刺激して便の通りを助けています。というのも、便を柔らかく滑らかにしたり、腸での水分吸収を抑えることで便に吸収される水分の不足を防いでいるのです。

玄米と合わせて食べるおかずの脂や調理に使う油を極端に制限していると、便秘の原因となることがあります。その場合、極端な食事制限をしすぎていないか、食事のバランスを振り返ってみる必要もありそうです。

原因が別にある


便秘の原因には食事内容だけでなく、生活習慣や睡眠、ストレスなども影響していることがあります。

食事を1日3食決まった時間にすることで腸は活発に活動します。食事回数が少ない場合、便の材料となるものが少ないことも要因として考えられます。

朝食を食べる習慣がない方や忙しくて欠食することが多い方は、少しでも何か食べる工夫が必要かもしれません。暴飲暴食も腸内環境を悪化させる要因となるので、生活習慣を見直すこともできるとよいですね。

さらに食生活や生活習慣の要因だけでなく、専門医による診断や治療が必要なケースも少なくありません。その場合、食物繊維をとることだけではお通じの改善はできないため、専門家に相談することも大切です。


玄米食に組み合わせたい食品


腸内の環境はさまざまな要因でバランスを崩しやすいため、日頃から腸内環境を整える助けをする食品を積極的に摂りたいですね。

腸内の善玉菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖といった腸内環境の改善が期待できる、玄米食と組み合わせて食べることをおすすめしたい食品を紹介します。



いかがでしょうか。玄米食の魅力を最大限引き出せるようにぜひ参考にしてみてください。

日本人の食事摂取基準(2020 年版)(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
令和元年国民健康・栄養調査概要(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf

堀口泰子
栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/


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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
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    大槻万須美
    管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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