栄養豊富な「胚芽米」、炊飯器でおいしく炊く方法は?

栄養士の堀口泰子です。

胚芽米が白米に比べて栄養価が高いことはご周知のことでしょう。

胚芽米は玄米から「糠層」を取り除いて「胚芽」を残して精米したものです。特に、胚芽を8割以上残すように特殊な技術で精米されたものは「胚芽精米」といいます。

胚芽を残している分、白米よりも栄養価が高く、特にビタミンB1、ビタミンE、食物繊維などが多く含まれています。

そこで、胚芽米の栄養とおいしさを活かす炊き方についてご紹介します。

胚芽米のおいしい炊き方



栄養を活かし、おいしく炊くにはどのような点に気をつけたらよいのでしょうか。

とぎ方:やさしく、擦らず


胚芽部分は強く洗うと落ちやすいので、やさしく丁寧に扱います。また、お米は最初に触れた水を吸収しやすいため、1回目はさっと水に潜らせるようにすすぎましょう。

水溶性ビタミンは水に溶けて流出しやすいため、2〜3回までを目安に軽くかき混ぜるように手早く済ませます。

水加減:ほぼ同量か少し多め


白米に比べると水分量が少ないので、1合あたり小さじ2杯までを目安にほんの少し多めに加減します。

炊飯器によっては、ほぼ同量か白米のやわらかめ程度としていますので、ご使用の炊飯器の取り扱い説明書を確認してお好みの水加減を見つけてみてくださいね。

浸漬:60分以上


胚芽米は白米よりも吸水しにくいため、浸漬時間が短いと芯が残ったり、食感が悪くなることがあります。

冬場は2時間程度が理想です。 また、夏場は長時間浸漬すると、匂いが生じやすくなります。炊飯釜ごと冷蔵庫内で浸漬することをおすすめします。

浸漬した水には水溶性ビタミンが流れ出ているため、水は替えずにそのまま炊飯するとよいでしょう。

炊飯:白米モード


白米と同じように炊飯します。炊飯器で炊く場合は白米モード、もしくはふつうモードを選択してください。予め、ご使用の炊飯器の取り扱い説明書を確認しておくとよいかもしれません。

保温と保管


炊き上がったら、しゃもじで切るようにかき混ぜて、余分な水分を飛ばします。

胚芽米は炊飯器での保温には向いていません。炊きたてをおいしく食べ、食べきれなかった分は、1食分ずつラップに包んで冷凍保存するとよいでしょう。

胚芽米をもっと賢くいただくワンポイント



発芽玄米に多く含まれているとされる「GABA」は、実は胚芽米や白米にも含まれています。その他、小魚、納豆、トマトやかぼちゃ、漬物などにも含まれます。

GABAは元々、私たちの体内で作られ、脳や脊髄に多く存在しています。興奮状態を抑え、精神を安定させるなどの抑制系の神経伝達物質として使われることから、緊張やストレスを和らげ、睡眠の質や血圧の改善が期待できるとされています。

胚芽米を1時間以上浸漬すると胚芽から発芽が始まり、GABAは白米の4〜5倍に増加します。さらに40度の水温で浸漬したり、酢を小さじ1程度加えて弱酸性の状態で炊飯することで増加しやすいようです。

胚芽米はよく噛んで食べると消化吸収が促されるので、その栄養は十分に活かすことができます。賢くおいしく炊いて胚芽米を楽しんでみてくださいね。

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文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

堀口泰子
栄養士。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。健康食育事業やアスリートサポートに従事。健康的で美味しく食べる食事術を伝える。講演、栄養指導、コラム執筆、レシピ、商品開発、料理講師など幅広く活動。離乳食から介護予防まで様々な食育活動のなかで、健康に役立つお米の食べ方を紹介。スポーツの現場ではジュニア育成と競技競技力向上ための心と体の成長に注力している。
HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
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    大槻万須美
    管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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