ニコン・トリンブルの自動操舵システム、日本に特化した機能を追加

株式会社ニコン・トリンブルは、GNSSガイダンス・自動操舵システム「Trimble GFX-750」・「Trimble GFX-350 」に対応した日本農業特化型の新ファームウェアバージョン「FW11.24」をリリースした。

日本の生産者の要望を受け開発


「Trimble GFX-750」・「Trimble GFX-350 」は、GNSS衛星の信号を受信して測位した位置情報をモニターに表示し、目的に応じた走行経路を案内する大型農機専用の自動操舵システムである。

今回、同社がリリースした「FW11.24」は、日本の農業生産に適した新たな枕地旋回パターンを追加した新ファームウェアバージョンで、時速0.1~0.2km程度の超低速自動操舵にも対応している。

追加された機能および変更点は以外の通りだ。

1.防除畝の作成に適した旋回パターン(2条飛ばしで進み1条飛ばしで戻るパターン)を追加

出典:株式会社ニコントリンブル
2.トレンチャーを使用した長イモやゴボウなどの耕土作業に最適な超低速自動操舵を実現


3.衛星電波のフィルタリング・ノイズを除去する能力が飛躍的に向上したGNSS測位技術「Trimble ProPoint」を採用

4.開始ボタンの位置を変更 

出典:株式会社ニコントリンブル
5.作業機選択時の機能変更と追加


出典:株式会社ニコントリンブル
6.作業(タスク)データ選択時の機能を変更

出典:株式会社ニコントリンブル
7.車両プロファイル作成時の機能を追加


出典:株式会社ニコントリンブル
8.実行画面の操作性変更

出典:株式会社ニコントリンブル
9.圃場境界の作成

出典:株式会社ニコントリンドル
10.AB線切替機能の追加

出典:株式会社ニコントリンドル
11.作業機ファイル名のバグの修正

12.測位能力の向上

出典:株式会社ニコントリンブル
13.GNSS設定のRTXとXfillの周波数を変更

出典:株式会社ニコントリンブル
14.本州地域で多く利用されている小型トラクターに利用可能な多目的車両プロファイルを搭載

15.Farmer CoreのAutoSync機能における同期時間の短縮 

16.キャリブレーション方法の変更 

出典:株式会社ニコントリンブル
17.エラーコード「189」の改善
※FWシステムバグを起因に発生するエラーのみ。


株式会社ニコン・トリンブル
https://www.nikon-trimble.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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