ヤンマー、ほ場での約9割の作業を自動化するオートコンバイン「YH6135,A/7135,A」を発売

ヤンマーアグリ株式会社は、ほ場の約9割を自動操舵で作業でき、誰でも高精度な作業が行えるオートコンバイン「YH6135,A/7135,A」を2024年5月1日(水)に発売した。

オートコンバイン「YH6135」

ヤンマー最大の138馬力エンジンを搭載


近年、農地の集約化により担い手農家1戸当たりの経営面積が拡大する中、より効率的で高精度な作業が求められている。また、広いほ場で多くの作物を刈り取るためには、より高い馬力も必要となる。

オートコンバイン「YH6135,A/7135,A」は、オペレーターが乗車した状態で、ほ場の約9割(※ヤンマーAGによる検証結果。作業内容・ほ場条件により異なる)を自動操舵で作業でき、経験の浅いオペレーターでも高精度な作業を安心して行うことが可能だという。また、熟練オペレーターの長時間作業においても細かな操作が不要となるため、作業の負担が軽減される。

ヤンマー農業機械の中で最大馬力である138馬力エンジンを搭載しており、多収量稲や湿田など、さまざまな条件下での刈取作業に対応可能。特徴は以下の通りだ。

(1)用途に合わせて選べる3つの自動モード

最初の1周分を手動走行で刈り取り、ほ場の外形を登録した後は、下記の3つの自動モードを組み合わせることで、ほ場の約9割を自動操舵で作業することが可能になる。

「枕地直進モード」
登録したほ場外周に合わせて自動直進を行うため、オペレーターの負担を軽減する。

「オートモード」
直進・旋回・刈取昇降といった刈取作業のすべての操作を自動化することで、作業に不慣れなオペレーターでも熟練者並みの精度で自動作業を行うことができる。

「直進モード」
設定した基準線に平行して自動直進。オートモードが使用できないほ場で活躍する。

(2)直進・刈取昇降・旋回・排出への移動・中割りの位置決めまで自動で作業(オートモードのみ)

自動旋回イメージ

もっとも効率の良い経路を自動でスムーズに旋回し、条合わせや刈取部の昇降も素早く行える。

自動刈高さ制御イメージ

中割り時の自動直進

また、旋回から刈始めまでの速度を落とさず、刈取時間が最も短くなるように自動で中割り位置と回数を決定できるほか、オートモードでの自動刈高さ制御が対応可能となり、省力化に貢献する。

(3)オートコンバインならではの安心・安全を追求


シートスイッチ付デラックスシート

シートスイッチ付デラックスシートは前後・上下・背もたれの調節が可能。シート下のスイッチで人が座っているかを感知し、座っていない時は自動操舵が作動せず、誤作動を防ぐ。

持ち手+アームレスト

アームレストに持ち手が追加され、ハンドルから手を離している時でも安定した姿勢で作業が行える。


ヤンマーアグリは、今後もICT技術を活用してスマート農業を支援するとともに、持続可能な農業の発展に貢献していきたいとしている。

商品概要

商品名:オートコンバイン「YH6135,A/7135,A」
発売日:2024年5月1日(水)
商品価格:2261万6000円~2396万9000円(税込、メーカー希望小売価格)


ヤンマーホールディングス株式会社
https://www.yanmar.com/jp/about/company/yanmar/
ヤンマーアグリ株式会社
https://www.yanmar.com/jp/about/company/yag/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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