凸版印刷、位置情報と通信カメラを活用した作業管理システ厶のUWB版を発売

国内印刷大手の凸版印刷株式会社は、Bluetoothで取得した位置情報とネットワークカメラで撮影した映像を活用した二次産業向けの作業管理サービス「ID-Watchy」のUWB版を2022年5月に発売する。


より高精度な計測が可能に


現行のBluetoothを使用した「ID-Watchy」では、電波測定誤差が最大1~2m程度生じるため高精度な計測を必要とする現場には適さないという課題があったが、数百MHzから数GHzまでの幅広い周波数帯域を使用して位置情報を取得するUWB(Ultra Wide Band)を採用することで、より精度の高い計測が可能になった。

今回凸版印刷は、2017年より参画している農林水産省の委託プロジェクト「人工知能未来農業創造プロジェクト(課題名:AIを活用した栽培・労務管理の最適化技術の開発)」の一環として「ID-Watchy」UWB版を活用した実証実験を実施。

福井県で施設栽培を行う株式会社福井和郷が所有する植物工場を利用して、1日約20人の作業者の位置情報を取得したところシステムの有効性が確認できたという。また、多数のセンサーが必要となるBluetooth版と比べて導入コストの削減も可能になった。

実証実験の様子

同社は、今後増加が見込まれる植物工場での利用を視野に入れ販売を推進していく構えだ。


凸版印刷株式会社
https://www.toppan.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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