Happy Quality、農業用無人走行車「UGV」のシミュレーションの提供を開始

デジタル技術を活用した農業支援を行う株式会社Happy Qualityは、農業用UGV(無人走行車両)を開発に必要な走行データを取得する「オーダーメイドデジタルツイン農場」の受付を開始した。


現在、日本では画像診断用のカメラを搭載した無人走行車両(UGV)等を使用して、圃場で栽培する農作物の栄養状態や熟度、病害虫の被害を遠隔から確認する技術の開発が進められている。しかし、実用化レベルの技術を完成させるためには、地面の凹凸や太陽の光の向きなど、それぞれの圃場で起こりうるさまざまな変化を網羅的に把握する必要があるという。

圃場内や周辺の環境をデジタル上に生成


「オーダーメイドデジタルツイン農場」は、農業用UGVを使用する環境をデジタル上に完全再現するプラットフォーム。株式会社フィトメトリクスと共同開発した「農業版デジタルツインプラットフォーム」を高度化することで、各圃場に合わせたカスタマイズ提供が可能になった。

Unity(3Dゲームエンジン)と高精度Lidarを活用して圃場内や周辺の環境を生成できるのが特長で、高精度な走行シミュレーションを実現するロボット開発用のオープンソースミドルウェア (ROS)とも連携している。

同社が実施した実証検証では、実際に開発した農業用UGVと農業用ハウスをプラットフォーム上に完全再現して、課題点や問題点の改善に取り組んだとのこと。

オーダーメイドデジタルツイン農場のイメージ

走行シミュレーションのイメージ (ROSとの連携)

同社が開発した農業用UGVと実際の農業ハウス

デジタル上に完全再現した農業用UGVと農業ハウス

同社は、「農業版デジタルツインプラットフォーム」の提供を通じ、農業用ロボット開発の速度向上を支援していくことで、スマート農業技術を活用した農業生産を普及したい考えだ。


株式会社Happy Quality
https://happy-quality.jp/
株式会社フィトメトリクス
https://www.phytometrics.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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