山形県鶴岡市と阪急交通社「農業体験✕旅行」に意欲|連携協定を締結

2019年7月25日、山形県鶴岡市と旅行会社大手の株式会社阪急交通社は、農業分野などの地域資源を生かした旅行企画の実施により、首都圏からの交流人口の拡大を図ることを目的とした「農業観光連携事業に関する協定」を締結したと発表。官民共同で同市の魅力やイベント情報なども発信し、地方創生及び地域活性化に結びつけるとしている。


「農業✕観光」連携協定に至る背景

山形県鶴岡市は、山々と日本海に囲まれた庄内平野の南西部に位置し、庄内米やだだちゃ豆、庄内柿、民田茄子などの豊かな農産物や食文化を有する「食の都」として知られる。温泉などの数多くの観光資源にも恵まれる一方で、高齢化や人口減少により、特に農業分野での労働力不足が深刻化しているという。

また阪急交通社は、2018年から山形県天童市で「サクランボ収穫体験ツアー」を実施し、収穫期における農家の人手不足を解消するなど、観光事業の枠に留まらず地域への貢献を形に表してきた。ツアー参加者の農作業体験はボランティアとなるものの、宿泊費や交通費の一部を農家側が負担することで旅費全体が安価に抑えられ、同年は約100名の参加があったという。

こうした天童市での事例に解決策を見出し、2019年7月、鶴岡市と阪急交通社は「農業観光連携事業に関する協定」を締結した。

地域資源とノウハウの結合による誘客へ

相互連携にあたって、両者は主に以下4点の協力事項を取り決めている。

  1. 農業分野を中心とする収穫などの農業体験ツアーの企画・実施
  2. 鶴岡市への定期的な誘客を促進するための情報の提供
  3. 店舗や広報誌などに向けた鶴岡市の地域資源やイベント情報の発信・周知
  4. その他の地域活性化に向けた取り組み

同協定は、地域と密着した官民連携により、鶴岡市の豊かな地域資源を活用した誘客や、首都圏からの交流人口の拡大を図り、地方創生及び地域活性化に寄与することが目的となる。

地域資源については具体的に、収穫などの農作業体験を重点とし、これらの農業分野に着目した旅行プログラムを企画・実施することで、経済振興や雇用の拡大のほか、不足する労働力の確保、さらには移住・定住者の受け入れを推進していく。

鶴岡市は、観光素材の商品化に関するノウハウや全国規模での企画・販売ネットワークを有する阪急交通社と連携することで、地域独自の強みである「食」「農」「観」を生かした旅行商品を全国に発信し、農業を軸とした地域経済の振興につなげていく考えだ。


<参考サイト>
山形県鶴岡市
株式会社阪急交通社
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  4. 大槻万須美
    大槻万須美
    管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
  5. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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