Green Carbon、オーストラリアとカーボンファーミングによるクレジット創出で基本合意を締結

Green Carbon株式会社は、2023年10月6日(金)~9日(月)に実施された西村経済産業大臣のオーストラリア・メルボルン出張に同行し、同国の大学・国家機関とカーボンファーミングによるクレジット創出プロジェクトの基本合意を締結したと発表した。

カーボンファーミングとは、大気中のCO2を土壌に取り込み、農地の土壌の質を向上させ温室効果ガスの排出削減を目指す農法のことである。

真ん中左:GreenCarbon取締役兼共同創業者 萩原惇宏氏
真ん中右:経済産業大臣 西村康稔氏

オーストラリアの農地200万ヘクタールでカーボンクレジット創出へ


Green Carbonは、カーボンクレジット創出(J-クレジット/ボランタリークレジット)・登録・販売までを一気通貫してサポートする事業などを展開する企業。メインで進めている水田のメタンガス削減によるカーボンクレジット創出プロジェクトでは、日本初のJ-クレジットの認証を取得。現在は約7000ヘクタールの水田農家と連携し、約14000トンのカーボンクレジット創出を予定しているという。

東南アジア諸国やコスタリカなどの海外でも事業を展開し、水田のメタンガス削減プロジェクトや農地貯留プロジェクトの実証を進めている。

現在オーストラリアでは、カーボンニュートラルの推進に積極的に取り組んでいる。2050年までに温室効果ガス(GHG)排出実質ゼロを目指す計画を発表するとともに、国全体で約数百億円相当のカーボンクレジットを購入する予算を設けているという。

こうした背景に着目し、同社はオーストラリアの約30ヘクタールの農地にて、カーボンファーミングの手法を活用したACCUsの登録を完了している。ACCUsとは、オーストラリアの低炭素農業イニシアティブ(Carbon Farming Initiative, CFI)によって発行された豪州炭素クレジットを指す。

同社は、今回のプロジェクトを通じて、200万ヘクタールの農地を目標に、カーボンファーミングを用いたカーボンクレジット創出を実施し、長期的にはCO2換算で約5000万t-CO₂eの創出を目指す考えだ。


Green Carbon株式会社
http://green-carbon.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
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  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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