Archedaと一般社団法人Co、衛星データを利用した「水稲栽培における中干し期間の延長」モニタリングの共同実証開始

株式会社Archeda(アルケダ)と一般社団法人Co(コー)は、衛星データを利用した「水稲栽培における中干し期間の延長」のモニタリングの共同実証に向け、業務提携を開始した。


衛星データ活用でカーボンクレジットに透明性を


株式会社Archedaは、衛星データを活用した森林資源モニタリング及び自然由来カーボンクレジット向けのモニタリングソリューションを開発する企業。現在は衛星データを活用した自然解析ソリューションである「Green Insight」の開発を進めている。

一般社団法人Coは、2023年度からJ-クレジット制度を活用し、全国の水稲農家と水田の中干し期間延長によるメタンガス削減プロジェクトを進めている。

今回の業務提携では、2023年にJ-クレジット制度において新たな方法論として追加された「水稲栽培における中干し期間の延長」についての共同実証を行う。

「水稲栽培における中干し期間の延長」とは、水稲栽培において行われる中干し期間を通常よりも延長することで、水田からのメタンの発生を減らし、削減効果をクレジット化できる方法論だ。

Archeda「Green Insight」イメージ図

Coは全国の農家と「水稲栽培における中干し期間の延長」によるクレジット創出に取り組んできたが、削減効果が低い低品質なクレジットを創出・購入することについて、グリーンウォッシュの懸念があると指摘を受ける事例が増えているという。

今後、拡大が想定されるカーボンクレジットのニーズに対して安定して供給を行っていくためには、こういった品質問題の課題を解決し、クレジットの透明性の確保および定量的な評価ができるモニタリング方法を確立する必要がある。

今回の取り組みでは、Coがプロジェクトを行っている一部のエリアにおいて、Archedaの衛星データを活用したモニタリングについて共同で実証を行い、自然由来のカーボンクレジットの創出・評価においての透明性を上げる方法について研究するとしている。


一般社団法人Co
https://www.co-carbon.jp
株式会社Archeda
https://archeda.inc
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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